山口市の本格鰻専門店「西京げんや」が後継者募集を開始
山口市で愛され続けている本格鰻料理の専門店「西京げんや」が、後継者募集を開始しました。運営しているのは67歳のオーナーで、50歳の時にこの店を開業。以来、山口市内で唯一の本格鰻専門店として、多くの常連客に親しまれています。
「西京げんや」は、九州や愛知から仕入れる新鮮な国産鰻を使用し、蒸さずに直火で焼く関西風のスタイルを貫いています。注文が入ってから、生きたままの鰻をさばくその工程には、職人技が光ります。このこだわりが、多くの鰻ファンを魅了し、地域に密着した安定した経営基盤を築いてきました。
特に、土用の丑の日には一日300人前、売上100万円を超えることもあり、その人気ぶりはメディアにも取り上げられています。NHKや山口朝日放送など、多くのメディアで紹介されるなど、地域の食文化におけるその影響力は絶大です。
この度の後継者募集は、事業承継・M&Aマッチングプラットフォーム「TRANBI」を通じて行われます。店舗名を公開し、地域内での実名募集は初めての試みです。オーナーは「年齢は関係ない。私も50歳から始めた。やる気があれば必ず技術が身につく」と強調します。年間約6,000本の鰻を仕入れ、さばく技術や経営ノウハウは全て引き継がれる意向です。また、約2ヶ月の実務研修で基本的な技術は習得可能です。
オーナーの強い思いは「この地域から鰻屋をなくしたくない」というものであり、それを実現するためには新たな担い手が必要です。地域に根ざしたこの店は、長年にわたり山口市の方々に愛され続けてきました。現在のオーナーは「これからもこの味を守っていってほしい」と願っています。
事業譲渡のポイントとしては、国産うなぎの安定した仕入れルートが確保されている点が挙げられます。譲渡には店舗運営に関連する設備や在庫、仕入れと経営ノウハウが含まれており、事業が即座にスタートできる体制が整っています。現在、後継者を募集中ですが、具体的な交渉や問い合わせにはTRANBIのサイトを通じて連絡することが求められています。
「西京げんや」だけでなく、地域の食文化を未来へつなぐために次世代の担い手を求めるこの取り組みは、他の店舗にも波及する可能性があります。食の継承は、一つの店舗にとどまらず、地域全体の文化を支える重要な活動となるでしょう。
この機会を通じて、興味のある方はぜひ「西京げんや」に注目しつつ、詳細を確認してみてください。地域の特産として名高い鰻料理の未来に、あなたが関わるチャンスかもしれません。