中野区大和町の住宅再生プロジェクト
東京都中野区大和町に、34年前に建てられた社員寮が新たな姿を得ることになりました。不動産開発を手掛ける株式会社ジェクトワンが推進するこのプロジェクトは、同社の空き家事業「アキサポ」の枠組みを通じて実現されたものです。2025年3月から入居開始予定のこの物件は、共同住宅「レジデンス中野大和町」と名付けられています。
企業保有不動産の新たな活用
この不動産は1990年に竣工した元社員寮ですが、長年の使用により入居者が減少。最終的には16室のうちわずか3室しか利用されていない状況でした。このため、保有企業側ではメンテナンスの負担が大きく、維持管理が難しいという課題も抱えていました。そこで「アキサポ」の活用を決定。初期費用を抑えつつ、専門の管理に任せられることで、より良い形での利活用を目指すこととなりました。
快適な居住空間へのリノベーション
新たに生まれ変わるレジデンス中野大和町では、以下のような点に特に配慮してリノベーションが進められました。
1.
水回りの改善
- 古い3点ユニットバスを撤去し、快適さを追求したトイレとシャワールームの分離した2点ユニットに変更しました。
2.
利便性の高いキッチン
- 洗面化粧台機能を持つミニマルキッチンを設置し、限られたスペースでも使い勝手を向上させています。
3.
収納スペースの拡充
- 壁にハンガーパイプ付きの吊棚を新設し、玄関にも可動棚を設けることで、居住者が快適に生活できるように収納を強化しました。
4.
室内洗濯機置き場の設置
- 屋外だった洗濯機置き場を室内に移動し、天候に左右されずに使用できるよう工夫しています。
こうした改善により、単に物件の価値を高めるだけでなく、地域全体の住環境向上にも寄与することを目指しています。
レジデンス中野大和町の基本情報
- - 名称: レジデンス中野大和町
- - 活用用途: 共同住宅
- - 物件形態: 木造スレート葺2階建
- - 築年数: 34年
- - 延床面積: (西側)70.98㎡、(東側)46.62㎡、(南側)70.80㎡
- - 所在地: 東京都中野区大和町3-41-10
- - 交通: JR中央線・中央総武線「高円寺」駅から徒歩17分
「アキサポ」の意義
ジェクトワンの「アキサポ」は、企業の遊休不動産を効果的に活用するための特別なスキームです。このプログラムでは、ジェクトワンが初期投資を行い、物件を収益化するためのリノベーションを実施。これにより、資産を手放すことなく現代のニーズに合わせた形での利活用を実現します。企業戦略として不動産の有効利用への関心が高まる中、「アキサポ」は個人に限らず、多くの法人や自治体からも注目されています。
現在、ジェクトワンは多様なニーズに応じた柔軟な提案を続けており、地域における持続可能な住宅供給とコミュニティ形成に貢献しています。今後もこのような取り組みが進むことに期待が寄せられています。