新たな広告審査の未来を切り開く「THE MAESTRO」の登場
株式会社Hakuhodo DY ONEと弁護士法人GVA法律事務所が新たに展開するAIリーガルプラットフォーム「THE MAESTRO」のβ版の提供が開始されました。この協業により、広告審査の効率と透明性が大幅に向上することが期待されています。
近年、薬機法や景品表示法、医療広告ガイドラインなど、広告に関連する法規制が厳格化しつつあります。企業の情報発信はますます透明性が求められ、消費者からの信頼を確保するためには、広告表現において“安全性”と“訴求力”の両立が不可欠です。しかし、特に多くの企業で見られる、「法律は弁護士、表現はクリエイター」という分業体制では、法令遵守が外部委託によっても難しく、審査コストが増加し、意思決定のスピードも低下。それに伴い、企業内での法規制に関するノウハウも蓄積されにくい状況になっています。
Hakuhodo DY ONEは、これまでに『ONE-AIGENT』などのAIエージェント型マーケティング支援サービスを通じて、広告業界におけるAI活用を進めてきました。この度のGVA法律事務所との協業は、新たな展開を迎えたものであり、広告審査のデジタル化(DX)を目指すものです。両社の強みを最大限に活かし、リーディングエッジのAIリーガルプラットフォーム「THE MAESTRO」が誕生しました。
「THE MAESTRO」は、広告表現に関連する法令遵守を進め、そのリスクを見える化するための高度な仕組みを搭載しています。具体的には、AIが広告の画像やコピーを自動で解析し、薬機法や景表法に従ったリスクを洗い出します。もしリスクが検知された場合、AIはその情報を元に「NG例」を提示しつつ、即時に代替案を提案します。この機能は、弁護士が管理するシステムを活用し、法律的な担保を持ちながら、クリエイティブの自由を守ることを実現します。
加えて、社内での審査データを学習したAIによって、法律のプロフェッショナルの判断ロジックが再現されることで、企業内部でのナレッジ資産化が進められます。この革新的なシステムにより、広告審査のスピードと正確性が飛躍的に向上し、企業は持続可能な広告戦略を展開できるようになります。
特長
- - AIが広告素材を自動解析し、法令リスクを洗い出す。
- - リスクが検出された場合、AIが代替案を即時に提供。
- - 法務の専門家が監修した情報を活用し、安心と信頼を提供。
- - 社内での法務知見を蓄積し、ノウハウを強化。
導入メリット
- - 広告審査の効率化、スピードアップ。
- - 知見の社内資産化と法的リスクへの強化。
- - 法務部門とクリエイティブ部門の連携推進。
- - リスクの可視化による内部統制の強化。
現在、β版として複数の企業に導入し、さらなる精度向上に取り組んでいます。将来には、医療や金融、食品など厳しい規制がある業種への対応を強化し、アジア圏や欧米圏でも多言語対応を進める予定です。これにより、クライアント企業の国際的な事業成長を多角的に支援します。
Hakuhodo DY ONEとGVA法律事務所は、「THE MAESTRO」を通じてテクノロジーと法務、クリエイティブの専門知識を融合させ、広告業界における法的安全性と表現の自由の確保を目指します。これにより、企業の信頼性を高め、ブランド価値の向上につなげていくことを誓います。