フジクラ、初の無担保グリーンボンド発行を発表
フジクラグループは2023年、取締役会において初となる無担保社債、いわゆるグリーンボンドの発行を決定しました。この措置は、気候変動や資源の枯渇といった地球規模の社会課題に対する企業の責任という観点から推進されるものです。
1. 発行の背景と目的
フジクラグループは1885年の創業以来、通信、エレクトロニクス、自動車、エネルギーなど多岐にわたる分野で新たな挑戦を続けてきました。企業 DNAには「進取の精神」と「技術のフジクラ」が刻まれており、顧客価値の創出と社会貢献を常に目指しています。
現代は、気候変動や資源の枯渇などの深刻な問題に直面しており、私たち企業も持続可能な社会の構築に寄与する責任があります。それを受けて、フジクラは「サステナビリティ経営」を推進し、2016年には「環境長期ビジョン2050」を策定しました。それによって、環境負荷の最小化を目指し、特に「2050年に工場からのCO2排出量ゼロ」という目標に邁進しています。
この目標達成に向けては、再生可能エネルギーの導入や省エネルギーの実施、さらには環境価値の購入など具体的な施策が講じられています。その一環として、今回のグリーンボンド発行によって調達された資金は、特に「カーボンニュートラル工場」と位置付けられる佐倉事業所に新設される間欠接着型光ファイバ心線Spider Web Ribbon®(SWR®)の新工場の建設に充てられます。また、その他には深川ギャザリアの省エネ対策にも資金が活用される予定です。
2. グリーンボンド発行の概要
今回発行されるグリーンボンドは以下のような特徴を有しています。
- - 社債の名称: 株式会社フジクラ第18回無担保社債(グリーンボンド)
- - 発行額: 100億円(予定)
- - 発行年限: 5年(予定)
- - 発行時期: 2025年3月以降(予定)
資金の使途は以下の通りです。
- - 佐倉事業所のSWR®新工場の設備投資および再生可能エネルギーの購入
- - 深川ギャザリアLEGAREの建設
これらの取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩であり、長期的には企業価値の向上にも寄与することが期待されています。
3. 鑑定と支援体制
フジクラはグリーンボンド発行に際し、グリーンボンド原則2021(ICMA)や環境省のガイドラインに準拠したフレームワークを策定しました。また、株式会社格付投資情報センター(R&I)からセカンドオピニオンを取得することで、透明性と信頼性を確保している点も見逃せません。
詳しくは、以下のリンクからフレームワークやセカンドオピニオンに関する詳細がご確認いただけます。
4. まとめ
フジクラは今後も、環境に配慮した事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献していく所存です。グリーンボンドの発行を通じて、地域社会や企業全体の持続可能な発展に寄与することを目指し、全社一丸となって取り組んでいきます。さらなる進展にご期待ください。