パナソニックLAS社が1on1プログラムを導入
パナソニック株式会社くらしアプライアンス社(LAS社)は、若手社員のキャリア意識を高めるため、エール株式会社が提供する1on1プログラム「YeLL キャリトレ」を2022年に導入しました。この取り組みは、入社3~5年目の社員が直面するエンゲージメント低下の課題に対処するためのものです。近年の調査では、キャリアに対する意識や主体性が大幅に改善されたことが報告されています。
エンゲージメント低下の実態
LAS社では、昨年の企業の組織改革に伴い、若手社員の意識調査を実施。結果として、入社3~5年目の若手社員のエンゲージメントスコアが低いことが明らかとなりました。従業員は業務負担の増加と共に、キャリアについて振り返る機会が不足していることから、本音を話しづらく、受け身の姿勢が蔓延していたのです。
この課題を解決するために、LAS社では、利害関係がない社外の「ななめメンター」との対話を通じて、社員が自らのキャリアを考え直す機会を提供しました。具体的には、入社3年目向けのメンター制度と、入社4~5年目向けの社外1on1制度が導入されています。
ななめメンター制度と社外1on1制度
- - ななめメンター制度:直属の上司ではなく、別の部門の先輩社員がメンターとなり、1on1でキャリアについての話を深められます。
- - 社外1on1制度:業務上の利害関係がない外部人材と対話し、キャリアや価値観について掘り下げる機会を提供します。
これらの制度の導入によって、若手社員は自分の価値観をより鮮明に理解し、主体的に行動する意識が高まったと報告されています。
変化するキャリア意識
導入後、社員同士の1on1の結果、自分自身の価値観や信念を認識していると答えた社員の割合は、受講前の45.2%から受講後には92.3%に増加。さらに、主体的に仕事に取り組む新たな行動を取り入れていると回答した割合も、受講前の48.4%から受講後には65.4%に上昇しました。
石倉さん(キッチン空間事業部)は、「受講を通じて、自らのキャリアについての理解が深まった」と述べ、「社外の人との対話が役立った」と実感を語っています。これによって、社員は自分自身を見つめ直す機会が増え、今後の業務において大切にしたい価値観を言語化することができたといいます。
若手社員の働き方の変化
人事責任者のツェルメグさんは、約3年の取り組みを通じて、若手社員が仕事に対する向き合い方になんらかの変化を見せ始めたと話します。「社員が外部の人と話すことで、自分自身の見方や対応がどう変わるか気づくきっかけになるケースが増えてきた」と語り、確かな手応えを感じている様子。
今後の展望
このような取り組みが続く中、エール株式会社の社外メンターを活用することにより、次世代のリーダーが育成され、組織全体の活性化が進んでいくことでしょう。組織力が高まる結果、10年後どのような職場環境が形成されるか、とても楽しみです。
まとめ
エールの「YeLL キャリトレ」は、自己理解の促進や自律的なキャリア形成を支援するためのプログラムとして、大変注目されています。このような新しいアプローチが、今後のキャリア形成に寄与していくことが期待されます。興味のある方は、エールのHPやオウンドメディア「LISTEN」にて詳細情報やインタビューをぜひご覧ください。