日中連携で進化する疲労研究
2025年5月31日から6月1日、神戸国際会議場では「第21回日本疲労学会総会・学術集会」が開催されました。この学会で、アリナミン製薬株式会社が共催したセミナーが注目を集めました。セミナーのテーマは「日中疲労研究の新たな展開とVB1誘導体フルスルチアミンの可能性」であり、日本と中国の疲労研究の連携について多くの最新情報が共有されました。
日本疲労学会とその役割
日本疲労学会は、20年以上にわたり、国内外での疲労研究をリードしてきた団体です。年に一度の総会・学術集会を行い、過去には国際的な疲労学会を3回主催しています。今回は、日本と中国の研究機関との連携を深めるため、特に中国の汕頭大学、南方医科大学、復旦大学、北京中医薬大学などと共同研究を進めており、「国際疲労学会(仮称)」設立に向けた動きを見せています。
フルスルチアミンの最新研究
セミナーでは、日本疲労学会理事長の渡辺恭良先生と、国際共同研究を担当する崔翼龍先生が講演されました。フルスルチアミンについては、継続して服用している人の身体的健康度が高いこと、また血中ビタミンB1濃度の低下が認知機能の低下に関わることなど、さまざまな新しい研究成果が発表されました。これらの研究は現在論文にまとめられている段階で、今後の発表が期待されています。
疲労は共通の社会課題
日本では、慢性的な疲労を抱える人が7,000万人を超えており、人口比で見れば中国では約10億人が同じ悩みを抱えていると推測されています。これは、一般社団法人日本リカバリー協会が発表した「日本の疲労状況2025」に基づくもので、国際的な疲労問題に対処する重要性が増しています。
企業の取り組み
アリナミン製薬は「明日の元気を変えていく」というスローガンのもと、アジア諸国での事業展開を進めています。特に、中国ではアリナミン製品の医療用医薬品としての認可を受けており、さらなる市場拡大を目指しています。今後も、最新の研究データを学会発表しながら、多くの人々の日常生活を元気にするために努力していく方針です。
終わりに
日本疲労学会及びアリナミン製薬の取り組みは、時間とともに進化し続けています。国際的な連携が進むなかで、フルスルチアミンの研究を通じて、疲労に関する新たな知見が得られることが期待されます。疲労問題の解決に向けて、今後も注視していきたいところです。