唐津南高校生が発信した環境保全の取り組み
2025年に開催される大阪・関西万博の「TEAM EXPO Pavilion」で、唐津南高校の「虹の松原プロジェクトチーム」が環境保全や持続可能な社会の取り組みを発表しました。これは、唐津Farm&Foodとの連携のもと、地域の自然環境を守る活動の一環として実施されました。
援助による成長の体現
このプロジェクトは、生徒たちが主体的に「食」「農」「環境」「循環」というテーマに取り組むESD(持続可能な開発のための教育)プログラムの一環であり、地域の人々と協力しながら新しい価値観を育んでいます。特に、ワークショップやフィールドワークを通じて、生徒たちは体験から学び、地域貢献への意識を高めています。
2024年には福岡の大丸天神店での審査を経て、この発表の機会が実現しました。生徒たちは、近年の「ネイチャーポジティブ」や「サーキュラーエコノミー」への関心が高まる中、これを実践する重要な役割を果たしています。
虹の松原の保全活動
発表では、日本三大松原の一つに数えられる「虹の松原」を守るための取り組みが紹介され、特に、枯れ葉を利用した菓子の開発や、環境教育に関する子供向けの啓発活動が取り上げられました。これにより、地元の自然を守る活動が生徒たちの手によって展開されていることを示すことができました。
展示ブースでは、Precious Plastic 唐津によるリサイクル活動の成果も披露され、ペットボトルのキャップを再利用したキーホルダーや松葉を使った商品が展示されました。来場者からは「ゴミから作られたとは思えない」と驚きの声が寄せられ、地域の取り組みの評価につながりました。
食品流通科3年の新美央(みおう)さんは、経験から得た知識やスキルを3年間の集大成として発信できたことに誇りを持っています。「先輩たちの活動を継承できた」と述べ、自己成長への道筋を感じているようです。
全国規模での交流
さらに、この発表の翌日には、環境省が主催するセッション「2030年ネイチャーポジティブの実現に向けて」が開催され、生徒たちは大阪市内の自然共生サイトを見学し、他地域の先進的な取り組みも学ぶ機会を得ました。唐津Farm&Foodも、相知町でのネイチャーポジティブ活動について環境省の担当者に説明することができ、地域の努力が全国的な議論に結びつく貴重な時間となりました。
今後の展望
唐津南高校の取り組みは、2030年のSDGs達成に向けた道筋を示しています。2027年には横浜で行われる「Green Expo 2027」において再び発表する予定で、地域の持続可能性を追求し続ける姿勢が見えます。特に、次世代の教育や地域の魅力を引き続き伝えるべく、さまざまな活動を計画しています。
10月3日には、同じく唐津から「株式会社BIOTEX」が「TEAM EXPO Pavilion」でプレゼンテーションを行う予定です。この取り組みがより多くの人々に注目され、持続可能な未来への道を共に歩む機会が生まれることを期待しています。
団体概要
- - 団体名: 特定非営利活動法人 唐津Farm&Food
- - 所在地: 佐賀県唐津市
- - 代表理事: 濱口のぞみ
- - 事業内容: 環境教育(ESD)、循環型社会の実現に向けた地域プロジェクト推進、資源循環を通じた地域づくり
- - 公式サイト: 唐津Farm&Food
このように、高校生たちの活動は単なる教育にとどまらず、地域の未来を築く力となっています。彼らの挑戦が、次世代のリーダーとしての自覚と責任を持った行動につながることを願っています。