大阪に新しい風を吹き込む夢洲交通森ノ宮営業所の革新

大阪のタクシー業界に新たな風を吹き込む「夢洲交通森ノ宮営業所」が2025年12月17日に正式にオープンしました。この営業所は、newmo株式会社によって設立された夢洲交通株式会社の拠点で、旧パチンコ店を改装し、タクシー営業所と本社機能を兼ね備えたモデル施設です。この新たな拠点は、「新時代のタクシー営業所」として、多様な機能を持ちながら、未来の自動運転技術も見据えています。

新たなタクシー営業所の特徴

森ノ宮営業所の設計には「No Border」というコンセプトが採用され、壁のない開放的な空間が実現されています。これにより、社員同士が風通し良くコミュニケーションでき、一体感を持ったカルチャーが育成されています。新しい営業所は清潔感にあふれ、乗務員の採用にも好評で、多くの人々に支持されています。

また、営業所はタクシー事業に欠かせない業務である点呼や電話による配車依頼の現場業務のデジタルトランスフォーメーション（DX）を積極的に進め、自動運転タクシーの社会実装を視野に入れています。

DXプロダクトの活用

夢洲交通では、業務を効率化し、持続可能な運行体制を築くために、newmoグループが開発したタクシーDXプロダクトを導入しています。

自動点呼機器「newmo点呼」

この自動点呼機器は、国土交通省からの認定を受けており、業務前後の対面点呼と自動点呼を一台で実現しています。従来の紙による管理や複数のシステムを使用していた非効率を解消し、運行管理全体のDXを加速させることが可能です。

AI音声配車システム「maido（マイド）」

AIを活用した配車エージェント「maido」は、電話での配車依頼に対し、AIが自然言語で対応し、必要に応じてオペレーターに引き継ぎします。これにより、配車依頼の取りこぼしを改善し、現在では全ての受電に対応する体制が整っています。

自動運転タクシーの未来

最近、自動運転技術が急速に進化する中で、夢洲交通は自動運転タクシーの実現に向けた取り組みを強化しています。国土交通省が2030年度までに1万台の自動運転車を目指す取り組みに賛同し、1,000台以上のタクシーを運営する中で、2025年9月には堺市と自動運転タクシーの実証に向けた協定も結びました。

森ノ宮営業所では、開発中の自動運転タクシーを展示し、来たるべき未来の交通を示す取り組みが行われています。

夢洲交通代表井本陽子のメッセージ

井本陽子代表取締役は、「森ノ宮営業所は、私たちにとって設備を整えた場所だけではなく、考え方を実装する場所です。現場で働く一人ひとりが誇りを持ち、前向きに力を発揮できる環境の提供が何より重要です」と語ります。

タクシー業界の新たな挑戦として、夢洲交通は将来的な自動運転タクシーの事業化を図り、挑戦を重ねていく決意を示しています。この営業所が、大阪におけるタクシーサービスの新たな一歩となること間違いありません。「夢洲交通」という名前には、常に挑戦し続ける姿勢が込められています。