2025年お盆の帰省に関する実態調査結果
株式会社エイブルホールディングスが運営する「ひとぐら」が実施した、ひとり暮らしの実家帰省意向に関する調査結果が明らかになりました。今年のお盆の帰省予定について、約800名のひとり暮らしをしている人々を対象に行われたこの調査には、多くの興味深いデータが含まれています。
調査の概要
調査は2025年7月18日に行われ、全国の男女15~49歳を対象にインターネットを通じて実施されました。有効回答数は808名となっています。
この調査では、今年のお盆に実家に帰省するかどうかが問われ、その結果は、帰省する予定の人が全体の約3割に対し、帰省しない人が約6割という結果となりました。意外にも、帰省の意思を示す人は少数派であることが明らかになりました。
帰省理由として最も多かったのは「家族に会いたい」という回答で、全体の約60%がこの理由を挙げています。また、「お盆の習慣として」や「地元の友人に会いたい」との回答も多く見られました。このように、家族とのつながりや地元での交流が、お盆帰省の主な動機となっていることがわかります。
帰省しない理由
一方で、帰省しない理由としては「自宅でのんびりしたい」「仕事や予定がある」という実利的なものに加え、「家族関係が微妙」「実家の居心地が悪い」といった心理的な理由が多く見られました。このような背景が、特に一人で生活する人々の実家帰省の減少に影響を与えているようです。経済的な理由は1割未満であったことも注目すべきポイントです。
年代別の帰省傾向
性別と年代を挙げると、女性の方がやや高い帰省率を示しましたが、特に10代の男子は4割強が帰省を考えていることが分かりました。年齢が上がるにつれて帰省意向は徐々に下がり、30代では顕著に減少し、40代になると再び増加する傾向が見られます。
これは、特に30代・40代において、仕事の責任が増すため、実家から足が遠のく傾向が強いことを示しているのかもしれません。実際、ひとり暮らしが長くなると、地元での友人や関係が増え、実家への帰省が減少してしまうのです。
親との連絡頻度と帰省意向
実家にいる親との連絡頻度についての調査も行われ、「毎日」または「週に数回」連絡を取っているという回答者は43.6%に達し、親との関係性が帰省意向に大きな影響を及ぼすことが判明しました。逆に、全く連絡を取っていない人は25.8%と比例関係にあり、特に日常的に連絡を取っている人は約80%が帰省を希望しているのに対し、ほとんど連絡を取らない層はその意向がわずか20%に留まっています。
帰省時の感情の変化
実家に帰省した際にどのような感情の変化があったかについても聞いてみました。
ポジティブな感情として「元気になる」「癒される」と答えた人が多数を占めましたが、中でも若年層ではその割合が7割を超えており、家族との温かい関係性が感じられます。
しかし、30代女性の中には「気疲れする」「ストレスを感じる」と答えた人も多く、年代によって感情の差があることも見逃せないポイントです。
帰省時の行動と心がけ
実際、帰省の際に心がけていることとして最も多いのは「お土産を買って帰る」という行動で43%を占め、次いで「親の話し相手になる」との回答が39%にのぼることも特徴的でした。
「何もしない」と答えた人はわずか18%で、実家での家事を手伝ったり、親が困っていることを手助けするといった意識が高く表れています。
この調査結果から、お盆の帰省が単なる訪問にとどまらず、親に対して何か役立つことがしたいという温かい気持ちが根底にあることが伝わってきます。
結論
全体のお盆の帰省意向は27.5%と帰省しない人が多い結果となりましたが、親とのコミュニケーションを大切にしようという意識が強いことが分かります。この調査は、ひとり暮らし世帯の背景にある家族との繋がりを探るものであり、どのように家族と関係を構築していくかが今後の課題となるでしょう。お盆の帰省は、家族との絆を深める大切な機会と位置付けられています。