背景と目的
毎年2月22日は「頭痛の日」として認識されており、頭痛の健康問題はプレゼンティーズムの主要な要因とされている。特に片頭痛による生産性の損失は、年間約2兆3,856億円に達するとも言われている。このような背景のもと、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は、自社の頭痛セルフケアアプリ「ヘッテッテ」のβ版の提供開始から1年を迎え、ユーザーの日々の記録データを分析することにした。分析の目的は、ユーザーの日常的な健康記録を通じて、頭痛セルフケアにおける傾向や気づきを探ることにあった。
「ヘッテッテ」のコンセプト
「ヘッテッテ」は「頭痛じゃない日を変えていく」というコンセプトの下、頭痛の有無にかかわらず日々の健康状態や生活習慣を可視化し、自分自身の頭痛の傾向を理解する手助けをしている。アプリ内でのハビットトラッカーは、ユーザーが頭痛が発生した日だけでなく、痛みがない日にも記録を行うことで、自己理解の促進と自己ケアの習慣化を目指している。これにより、日常生活の中で頭痛の誘因を把握することが可能になる。
分析の概要と結果
2025年2月21日から2026年2月12日の期間に、分析許可を得たユーザーから得られたデータを基に、いくつかの項目を分析。具体的には、頭痛の誘因のタイプ判定、記録データに基づく特徴、そしてユーザーからのフィードバックをもとにした行動変化などが大きなポイントとなった。
分析において、ユーザーが最も多く該当する頭痛の誘因タイプは以下の通り。
- - 1位: 光・音・においに敏感タイプ (18.8%)
- - 2位: いつも首がずーんタイプ (18.2%)
- - 3位: 季節のうつろい苦手タイプ (15.3%)
この結果から、様々な感覚刺激が頭痛の誘因として関連していることが示された。また、95%以上のユーザーが2つ以上の頭痛誘因タイプに該当しており、生活習慣や環境がどのように組み合わさって影響を及ぼすかの重要性が浮かび上がった。
日常の記録の意義
「ヘッテッテ」では、頭痛がモデルケースであったとしても、頭痛のない日も記録することが重要だと考えられている。ユーザーの59.2%が「頭痛なし」と記録していることからもわかるように、痛みがない日にも目を向け、その日の過ごし方や状態を評価することが、自己理解につながる。一部のユーザーはこのアプリを使うことで、非常に前向きなフィードバックを寄せており、より良いセルフケアへとつながっている。
ユーザーの声
アプリを通じて記録を続けているユーザーからは以下のような声が集まっている。
- - 「記録を続けることで、痛みがある日が思っていたより少ないことに気づいた」
- - 「頭痛の状況を把握しやすくなり、市販薬の使用状況も見直すきっかけに」
- - 「頭痛がない日についても考えるようになり、過ごし方を見直すきっかけになった」
これらの意見からもわかるように、アプリはただの記録ツールではなく、自分の頭痛問題に向き合おうとする意識を高めるものとなっている。
今後の展望
「ヘッテッテ」は今後も、「頭痛じゃない日」の価値をより多くの人に伝えるべく、ユーザーのフィードバックを基に体験設計を向上させる予定だ。データを介して見えてくる傾向を把握し、潜在的な頭痛持ちの方々に最適なセルフケアの選択肢を提案し、多様な関係者との連携を強化していく。
まとめ
頭痛セルフケアアプリ「ヘッテッテ」は、ユーザーが頭痛と向き合うための新たな選択肢を提供し続けている。アプリを通じたデータ収集と分析は、自己理解を深め、より効果的なセルフケアにつながるだろう。今後の発展が楽しみだ。