大阪・関西万博のパネル活用、リユース太陽光発電事業が始動
大阪・関西万博で実際に使用されたパネルを活用し、リユース太陽光発電の実証試験が始まりました。このプロジェクトは、DOWAエコシステム株式会社の子会社である株式会社相双スマートエコカンパニーが中心となり、太陽光パネルのリサイクルだけでなく、新たにリユース事業の拡大を目指します。
事業の概要
DOWAエコシステムでは、使用済みの太陽光パネルをリユースするための発電試験を開始し、これにより環境負荷を減らし、資源の効率的な活用を図ることを目指します。この取り組みは、太陽光パネルのライフサイクル全体にわたるリサイクルと適正処分を含む、ワンストップサービスを実現するものです。
発電試験の流れ
1.
撤去と運搬: ジオテクノス株式会社が使用済みのPVパネルを撤去し、相双スマートエコカンパニーへ運搬します。
2.
検査と受け入れ: 相双SECでは、複数のルートから受け入れたパネルを検査し、リユース可能か判断します。
3.
発電試験: 検査を通過したパネルを工場内に設置し、実際に発電試験を実施。発電した電力の利用方法についても検討されています。
4.
リサイクル: 再利用ができないパネルはリサイクルされ、有用金属が回収されます。
この取り組みでは、特に大阪・関西万博で使用されたパネルが活用されており、プロジェクトの新たな一歩として注目されています。
環境への配慮
DOWAエコシステムは、2025年11月からの発電試験において、リユースPVパネルの発電状況を新品パネルと比較。これにより、リユースパネルの実用性や性能の差異を把握し、より効率的なリユースモデルの実現を目指します。この試みは、太陽光パネルの廃棄物問題やリサイクルの必要性が高まる中で重要性を増しています。
廃棄物問題と「福島イノベーション・コースト構想」
再生可能エネルギーの普及が進む中、使用済みPVパネルの廃棄物問題が深刻化しています。特に耐用年数を迎える2030年代には、この問題が本格化すると予想されています。DOWAエコシステムは、福島県の「福島イノベーション・コースト構想」にも参加しており、先進的なリサイクル技術や関連産業の育成に力を入れています。
今後の展望
DOWAは今後も、太陽光パネルのライフサイクル全体にわたって環境負荷を低減するため、リユースとリサイクルの一体的な推進を行います。循環型社会を目指し、持続可能な社会の構築に貢献していく意向です。本プロジェクトにより、太陽光発電と環境問題の解決が同時に進められるという新たなビジョンが実現されることが期待されます。
詳しい情報や問い合わせについては、DOWAエコシステムの公式サイトをご覧ください。