全国老人福祉施設大会が山口で開催
令和7年12月4日(木)と5日(金)、山口県山口市にて「第4回全国老人福祉施設大会・研究会議 ~JSフェスティバルin山口~」が開催されます。この大会は、大正14年から続く全国老人福祉施設大会と、昭和62年からの全国老人福祉施設研究会議が合同で行うもので、急速な高齢化社会における介護の未来を考える重要なイベントです。
高齢化社会の課題
日本はすでに急速な高齢化が進んでおり、2040年には後期高齢者が約2,239万人、つまり国民の20%以上に達する見込みです。これに伴い、医療や介護に対するニーズは急増するとされ、持続可能なサービスの提供が求められています。しかし、少子化により生産年齢人口が減少している現状では、介護従事者の不足が深刻化しています。運営コストの高騰や多様な人材の確保が、介護業界の経営を圧迫しているためです。
この大会は、そんな厳しい現状を打破し、介護サービスの質や効率を向上させるための重要な場です。新たな介護の形や働き方を模索し、次世代を担う若者が希望をもって介護に従事できるようにすることが目指されています。
大会の見どころ
基調講演と特別講演
大会の初日には、基調報告や行政報告が行われ、特別講演では「2040年に向けた人材確保策」がテーマに取り上げられます。この講演では、地域特性に応じたサービス提供体制や持続可能な介護人材対策について、実践事例とともに講師が解説します。
女性の活躍を推進するプログラム
また、女性のキャリアアップを推進するプログラムも用意されています。「次世代を担う若者が希望をもって働ける職場に」というテーマのもと、若い世代が活躍できる組織づくりについて考える機会も設けられています。東京大学名誉教授や特別養護老人ホームの統括施設長による講演が予定されており、多様性を活かした組織づくりについての具体例を学べます。
2日目の分科会
大会の2日目には、実践的な分科会があり、成功事例や失敗事例を元に外国人介護人材の定着に関する情報共有が行われます。これにより、介護現場でのリアルな課題解決に向けたヒントが得られるでしょう。
特別記念講演
元バレーボール日本代表の栗原恵氏による特別記念講演「凛と〜やってから後悔するか、やらなくて後悔するか〜」も注目です。彼女のアスリートとしての経験を通じて、若者たちに勇気とヒントを与える予定です。
参加方法
大会には、当日参加やオンデマンド配信があり、参加費用は全国老施協の会員に応じて異なります。詳細については全国老施協の公式ウェブサイトで確認できます。ぜひこの機会に、介護の未来を一緒に考えてみませんか。
公式情報
この大会は、今後の介護業界における重要な足がかりとなることが期待されています。皆さんの参加を心よりお待ちしています。