日本女子大学の食科学部開設を祝う「千人茶会」
2025年4月19日、日本女子大学で開催された創立記念式典に合わせ、食科学部(食科学科・栄養学科・通信教育課程食科学科)の開設を祝う「千人茶会」が行われました。このイベントは、歴史的な「北野大茶湯」を模したもので、多くの人々に気軽に茶の湯を楽しんでもらうことを目的としています。
学生の手によるオリジナル抹茶と茶菓子
当日の参加者には、約300名が先着順で試飲できる機会が設けられ、食物学科の学生たちがブレンドしたオリジナルの抹茶「新錦楓」が提供されました。この抹茶は、菓子作りで有名な株式会社丸久小山園との共同作業で実現したものです。「新錦楓」というネーミングには、大学として新しい価値を世に送り出したいという思いが込められています。
さらに、株式会社虎屋が製造したオリジナルの茶菓子「祝華」は、華やかな見た目が特徴的で、新しい学部の設立に対する期待を表現。食科学部の学科カラーが使われるなど、色とりどりの素材が絶妙に組み合わされています。
茶室アイデアコンペティションの開催
「千人茶会」の一環として、泉プロムナードには、建築デザイン学部の学生が参加した「千人茶会 茶室アイデアコンペティション」で選ばれた上位4作品が展示されました。その中から2作品は実際に呈茶も行うことができ、多くの来場者に新たな茶の文化を体感していただきました。特に、「invert」と「庵燈」の2作品では、伝統的な茶道と現代的なデザインが融合し、新たな視点を提供してくれます。
多彩な体験を通じた学びの場
茶道の進行役としては、木村宗慎氏とその門弟たちが登場し、来場者に心地よい茶のひとときを提供。学生たちも積極的に運営に関わり、学びの場を実際に体験しました。さらに茶室の設計は建築デザイン学部の学生によるもので、学際的な取り組みが強調され、教育の枠を超えた新たな価値を生み出しました。
日本女子大学は、創立以来120年の歴史を誇っており、食科学部や建築デザイン学部などの新しい学部の設立を通じて、多面的な学びを提供する総合大学です。今後も学生たちが分野を超えて学びを深め、社会に貢献する人材として成長できるよう、さらなる取り組みが行われていくことでしょう。
まとめ
「千人茶会」は、単なる茶会にとどまらず、学生たちの努力と情熱が詰まったイベントでした。多くの人々に茶道の魅力を伝えながら、食科学部開設を祝う心温まるひと時となったことはいうまでもありません。このような取り組みを通じて、次世代を担う人材がどのように育成されていくのか、今後の動向にも注目です。