地域経済を築く『一般社団法人バイローカル』の設立
2025年、まちづくりの新たな潮流として『一般社団法人バイローカル』が設立されました。この団体の目的は、地域経済の価値を見直し、地域内での相互扶助を促進することで、地域の魅力を再発見し、次世代につなげていくことです。
バイローカルの理念
『バイローカル』は、『ご近所資本主義』という考え方のもとに形成され、地域にあるさまざまな価値を再編成することを目指しています。この理念は、画一化した都市景観が蔓延する中で、地域の多様性や独自性を尊重し、地域経済の活性化を促すもので、5名の理事による繋がりと実践知が基礎となっています。
理事メンバーは、加藤寛之氏(株式会社サルトコラボレイティヴ代表)、林千晶氏(株式会社Q0代表)、日野昌暢氏(株式会社博報堂ケトルプロデューサー)、東海林諭宣氏(株式会社シービジョンズ代表)、小野裕之氏(HOME/WORK VILLAGEプロデューサー)と、多彩なバックグラウンドを持つ専門家たちです。彼らは地域の可能性を引き出すべく、実践的な取り組みを行っています。
大阪市での成功事例
この活動の先駆けとなったのが、大阪市阿倍野区でのバイローカルムーブメントです。ここでは、地域の「よき商い」を可視化する青空市『バイローカルマーケット』や地域マップの作成により、80店舗以上の新規出店を実現。さらに、この取り組みが評価され、なんとグッドデザイン賞2024も受賞しました。このような取り組みは、単なる商業活動にとどまらず、地域の「自己肯定感」を高め、未来志向のまちづくりを推進するものとなっています。
全国展開のビジョン
バイローカルは今後、鉄道会社や自治体、地域金融機関などと連携して、全国にその理念を広げていく予定です。具体的には、まちづくりに関する知識を学ぶ「バイローカル・スクール」の開催や、地域の持つ魅力を引き出す青空市の支援などが挙げられます。また、地域住民とのオープンな対話を促進するトークイベント『バイローカル・ドリンクス』も計画されています。
設立記念イベント
さらに、バイローカル設立を記念するイベントが2025年10月2日に開催されます。参加費は無料で、理事メンバーによるクロストークを通じて、バイローカルの展望や今後の活動についての情報が共有される予定です。このイベントは地域の商いを守り育てる活動の一環として、参加者の意見やアイディアを大いに反映させる場となるでしょう。
将来的な展望
これまでの活動を通じて『バイローカル』は、地域の経済循環を生み出す仕組みを整備し、地域の幸福度を高めることを目指しています。地域の「よき商い」の育成はもちろん、地元住民が集まる場所づくりを通じて、持続可能な地域社会を実現するための努力が続けられます。地域が持つ価値を再発見し、次世代に引き継ぐために、現在進行中の様々なプロジェクトにぜひご注目ください。
このように、バイローカルは地域文化や商業活動を守り、育てる新たなモデルを全国に広める使命を背負っています。未来のコミュニティを支えるための活動に、あなたも参加してみてはいかがでしょうか。