パルシステム 給付型奨学金制度、2025年度の新たな支援を発表
新宿区に本部を置く一般財団法人パルシステム若者応援基金は、2025年度に新たに20名に対して返済不要の奨学金を支給することを決定しました。これにより、これまでの延べ奨学生数は97人に達します。パルシステムの奨学金制度は、単に金銭的な支援を行うだけでなく、伴走支援団体による精神的なケアも特徴としており、支援が必要な学生たちの成長を支えています。
給付対象の背景
新たに奨学金を得る20名の学生は、パルシステムの事業エリア内で生活している大学生(短大、生専門学校を含む)です。これらの学生たちは、経済的な事情だけでなく、家庭内での暴力やネグレクト、家族の病気といった深刻な問題を抱えて生活しています。そうした痛みを理解し、支え合う存在となることを目指しています。
毎月の支援と多彩なプログラム
奨学金制度では、対象学生に毎月4万円の奨学金を給付するほか、生活や心の悩みに対するサポートが充実しています。特に「伴走型支援」では、生活相談を提供し、学生が安心して学業に打ち込める環境を整えています。また、パルシステムの産直提携先での農業体験やボランティア活動など、学業以外の貴重な経験を通じて、多様な人と交流できる機会も提供。これにより、学生たちの視野は広がり、人間関係を築く手助けとなります。
支援の裏側にある募金の力
パルシステムの奨学金制度は、組合員からの寄付によって運営されており、2024年度には5,376万520円が寄せられるなど、活発な支援の輪が広がっています。この募金の一部は、伴走支援を担う15団体の活動費にも充てられています。支援のために集まった資金は、利用者である組合員からの熱意と寄付によって支えられています。
奨学生応援サポーターが支える安心感
2025年3月31日現在、毎月一定額を寄付する「奨学生応援サポーター」は、1万1,434人に達しました。このサポーターたちからは、奨学生への温かいメッセージも多数届いており、学生たちに「多くの大人や団体に支えられている」と実感してもらうことで、彼らの心の支えとなっています。
パルシステム給付型奨学金制度の歴史
パルシステムの給付型奨学金制度は、2019年度に創設され、その後2年間のモデル事業を経て、2021年度から本格的に運用を開始しました。2023年12月1日には、「一般財団法人パルシステム若者応援基金」が設立され、制度管理が移管される形で、さらに多くの学生に向けた支援が実現しています。
2025年は国際協同組合年
2025年は国際協同組合年とされ、パルシステムの活動も一層注目を集めています。この機会に、地域の若者たちを支え、未来を切り拓く活動が広がることが期待されます。
詳細な情報は、
パルシステムの公式ウェブサイトでご確認ください。