生物多様性の新挑戦
2025-03-27 13:52:29

日本の生物多様性向上に向けた新たな挑戦:衛星データの活用

生物多様性を守る新たな取り組み



近年、環境問題への関心が高まる中で、生物多様性の保全が注目されています。特に、世界的な経済活動の中で自然資本への依存が顕著になり、森林や土壌などの保全が急務となっています。このような背景の中、NTTグループとバイオームが共同で衛星画像データを活用した生物多様性のモニタリング技術の開発を開始することが発表されました。

植生と生物の広域推定技術



この新しい技術は、リモートセンシングを用いて広域的に植生や生物の分布を把握することを目的としています。特に、バイオームが持つ850万件以上の生物データベース「BiomeDB」と衛星画像解析技術を組み合わせることで、日本国内の生物多様性をより正確に把握する手法を確立します。これは、自然環境の保全にリアルタイムで寄与することを目指しています。

生物多様性の危機



国際的なデータによると、生物多様性の劣化が進行しており、これを食い止めるためには最新の技術が必要です。2022年に採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」では、生物多様性損失の停止と回復を目指す目標が提示されています。日本でも「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」が策定され、企業や行政、そして市民が一体となってこの問題に取り組むことが期待されています。

実証実験の内容



このプロジェクトは、2025年から大阪府と広島県の2つの地点で実証実験が行われます。特にNTTドコモの「ドコモ泉南堀河の森」では、衛星データをもとに森林およびその周辺生態系の評価を行います。さらに、アサヒグループの「アサヒの森」では、ビジネスユースケースに基づいた技術の確立を目指します。

各社の役割分担



この新しい取り組みには多くの企業が参画しています。プロジェクト全体を推進するNTT、データ提供を行うバイオーム、実証実験を実施するNTT Com、データ解析を行うNTTコムウェア、衛星画像データを提供するNTTデータ、そしてフィールド実証に参加するNTTドコモの6社が強力に連携します。

今後の展望



今後、この技術が実用化されることで、自治体や企業の生物多様性戦略策定や、自然資本の評価に寄与することが期待されています。また、NTTドコモ・ベンチャーズがバイオームに出資することで、より一層の連携強化が図られ、新たな価値創出が進むことが見込まれます。このような取り組みを通じて、私たちの生活環境を守り、人々の未来をより良いものにしていくことが求められています。

生物多様性の保全は私たち全員の責任です。NTTグループとバイオームの新たな挑戦に期待しましょう。


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