宇宙の力で水道インフラを革新する「天地人」
株式会社天地人は、東京都中央区に本拠を置くJAXA認定の宇宙ベンチャーで、近年の国際的な水道事業の課題解決に向けた新たな一歩を踏み出しました。経済産業省の令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金に採択され、2025年8月1日からインド・インドネシア・マレーシア・フィリピン・タイ・ベトナムで、衛星データを活用した水道DXソリューション「天地人コンパス 宇宙水道局(KnoWaterleak)」の導入可能性調査を行います。
最大の課題は老朽化した上下水道インフラ
日本国内の上下水道インフラは老朽化が進んでおり、これがさらなる水不足や水質悪化の原因となっています。この問題は日本だけにとどまらず、全世界的な課題です。特にグローバルサウスの国々では、持続可能な水資源管理が必要とされています。そこで、天地人が採用したのが宇宙技術を用いたアプローチです。
衛星データを駆使した革新的なソリューション
天地人は衛星データを活用し、水道事業の課題解決を目指しています。2022年には内閣府のプロジェクトで豊田市上下水道局と連携し、衛星データによる漏水調査の有効性を確認しました。その成果を受け、2023年4月からは国内自治体向けに事業化を進め、契約自治体数はわずか2年で40に達しています。また、国土交通省の「上下水道DX技術カタログ」にも掲載されるなど、高い評価を得ています。
海外展開への第一歩
新たに採択された水道DXプロジェクトでは、インドや東南アジア諸国における具体的な現場のニーズに応じた技術導入が計画されています。天地人はこのプロジェクトを通じて、現地の上下水道事業体や企業とのパートナーシップを築いていく方針です。事業に参加する6カ国での調査結果を元に、現地での実証実験(PoC)を進め、2027年9月には本契約を締結し、実際の運用を開始する予定です。
成果を基にしたさらなる展開
プロジェクトが成功した場合、天地人はASEAN地域の日本の水道コンサル企業と連携し、国内自治体への受注を拡大することを目指します。また、アフリカや中南米などの他地域においても展開を図り、日本企業による衛星応用ビジネスの国際的な成功事例となることが期待されています。
会社概要
社名: 株式会社 天地人
所在地: 東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
代表者: 代表取締役 櫻庭 康人
事業内容: 衛星データを利用した土地評価コンサル
公式サイト:
天地人
Twitter:
@tenchijin_pr
Linkedin:
天地人 LinkedIn
公式note記事:
天地人コンパス 宇宙水道局
天地人の挑戦は、持続可能な水道インフラの未来を支える新しいスタンダードをつくるものであり、その活動から目が離せません。私たち一人ひとりも、この取り組みに注目し、応援していきましょう。