夏バテ転職がもたらす影響と求職者の意識調査結果

最近、レバレジーズ株式会社が運営する就職支援サービス「ハタラクティブ」による調査結果が発表され、猛暑が求職者の転職活動に与える影響が浮き彫りとなりました。この調査は、2025年7月に行われ、20〜50歳の正社員男女445名が対象となっています。調査の結果、なんと約6割の求職者が「猛暑が転職活動のペースや活動量を低下させる」と感じていることが明らかになりました。

夏の暑さ対策の実施状況

調査によれば、夏の暑さ対策を実施している人は69.4%にのぼります。特に「こまめな水分・塩分補給」を心がけている人が69.4%と最も多く、次いで「エアコンの活用」が46.7%となっています。しかし、20代の回答率は他の年代と比較して約20ポイントも低く、移動時に暑さを避ける工夫をしていることが浮き彫りになりました。これは、働き方や移動手段を工夫する若者の性格を反映していると言えます。

転職活動への影響

さらに、猛暑が転職活動に及ぼす影響については、63.7%が「行動量やペースが低下する」と応えています。具体的な理由としては、「フォーマルな服装での外出が苦痛（59.7%）」や「面接時の外出が億劫（48.3%）」などが挙げられています。また、精神的な要因として「モチベーションが上がらない（47.9%）」と感じている人も多く、猛暑が求職意欲に与える影響も大きいことがわかります。

転職活動のタイミング

調査では、約5人に1人が「猛暑を避けて転職活動の時期を調整」を検討していることが明らかになりました。特に「企業との面接日程調整が億劫（34.2%）」や「企業への応募（29.9%）」といった初期アクションが後回しにされる傾向が見られました。これは、夏の過酷な気候が求職者に新たな心理的負担を増やしていることを意味しています。

働き方や職種選びに影響

さらに、約7割の求職者が「猛暑が職種や働き方の選択に影響した」と答えています。特に、屋外業務などの求職を敬遠する傾向があり、実際に職種や業種を変更することも多いようです。これは、企業にとっても大きな示唆となるでしょう。求職者は、働きやすい環境を求めており、多くが「暑さ対策が不十分な企業」を応募先から外す選択をしています。

企業側の対策も必要

これらの結果を受けて、ハタラクティブの本田こむぎ氏は、企業が夏の採用活動において「転職活動の行動量が減少する特性」を理解する必要があると提言しています。そのためには、クールビズやオンライン面接の推奨など、求職者への快適な選考体験の提供が求められるでしょう。これにより、夏の厳しい環境下でも求職者に支援を行う必要性が高まるはずです。