チーム成果を高めるための「巡環状態」とは?
最近、リクエスト株式会社が発表した調査レポート「“チーム=巡環状態”になっていますか?」が注目を集めています。33.8万人、980社に及ぶ行動データを分析し、成果を高めるために必要な条件を明らかにしています。本記事では、調査の内容とともに、チームとしての成果を高めるために何が必要かを探っていきます。
調査の背景
多くの職場では、個々の役割分担が重視されがちですが、チーム全体がどのように機能しているのかという視点は見落とされがちです。この調査では、ベテランのメンバーがどのようにチームのダイナミクスに影響を与えるかと同時に、チーム全体のコミュニケーションの状況を比較し、「巡環状態」と「分断状態」の違いを視覚化しました。
主な調査結果
1. ベテランの意識
調査では、チームの状況を「巡環状態」と「分断状態」に分類しました。
- - 巡環状態では、メンバー同士が前後の工程を意識し、自然と声をかけ合う関係性が築かれています。
- - 一方で、分断状態ではそれぞれのメンバーが自分の役割に閉じこもり、他のメンバーには無関心となりがちです。
2. メンバーへの影響
次に、メンバー間での影響の度合いも調査されました。
- - 巡環状態では、「どうだった?」とお互いに問いかけることで事実を確認し、関係性やスキルの向上が促されます。
- - 対照的に、分断状態では声をかけ合わないため、次の工程との連携やスキル向上が阻まれてしまいます。
3. チーム全体の姿
最後に、チーム全体の問題解決の姿勢にも違いがあります。
- - 巡環状態では、問題が発生した際に個人を責めるのではなく、みんなで解決しようとする意識が生まれます。
- - しかし、分断状態では効率性は高まるものの、問題が起こった際には責任の押し付け合いが起こり、これが社員の定着率を下げたり、取引先が増えない要因にもなります。
示唆
この調査から得られる重要な教訓は、成果を上げているリーダーは「人が動く理由」を理解しているということです。彼らは効率的に役割を果たすだけでなく、メンバーへの思いやりや次の工程を意識した行動が、組織の信頼構築や取引先拡大に寄与していることを認識しています。
リクエスト株式会社は、組織行動科学®を活用し、「巡環状態」の実現を支援することで、企業の現場に新たな価値を提供していく考えです。今回の調査は、現場のリーダーが人々の動機を理解し、行動を変えるための出発点となるでしょう。
会社概要
リクエスト株式会社は、東京都新宿区を拠点とし、組織行動科学®を中心に人的資本開発を行う企業です。338,000人の組織で働く人々の行動データを基に、企業の成長を支援してきました。
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