株式会社熊谷組が「AssetView CLOUD」を導入
株式会社熊谷組(以下、熊谷組)は、IT資産管理を効率化するためにクラウド型の統合IT運用管理ソリューション「AssetView CLOUD」を導入した。この決定には、業務のデジタル化を進めるための明確な目的と、クラウド環境がもたらす多くのメリットが背景にある。
熊谷組の歴史と多様な事業展開
熊谷組は、日本の建設業界で長い歴史を持ち、明治から大正にかけての近代化や、戦後の復興を支えてきた総合建設会社だ。特に鉄道や道路、ダムといったインフラ工事と、ビルや住宅といった建築工事を幅広く手掛けており、トンネル工事においてはその名を知られるほどである。近年では木造大規模建築や再生可能エネルギー事業に進出し、さらには国際事業や不動産開発にも挑んでいる。
このように多岐にわたる事業を展開する中で、熊谷組は環境や社会への配慮、ガバナンスの強化に力を入れ、持続可能な建設事業の推進を目指している。これにより、企業としての社会的責任を果たすだけでなく、業界全体の発展にも寄与しようとしている。
クラウド化の必要性
熊谷組は以前は、他社製のオンプレミス型IT資産管理製品を使用していた。しかし、そのシステムにはいくつかの限界が存在していた。まず、社内ネットワークに接続されていないPCのインベントリ情報を収集するのに多くの時間を要していた。また、PCの操作ログを検索する際の効率も悪く、全体の業務に負担をかけていた。
さらに、Windowsの更新管理はWSUSを使用して行っていたが、これらのプロセスをクラウドで一元化すれば、はるかにスムーズになることが期待された。そこで、熊谷組はクラウドへの移行を計画し、さまざまな製品を比較した結果、「AssetView CLOUD」を導入することを決定したのである。
「AssetView CLOUD」の特長
「AssetView CLOUD」は、従来のオンプレミス版「AssetView」と同等の機能を有し、完全なサーバーレス環境で運用可能なソリューションだ。特に注目すべき点は、IT資産管理の標準的な機能だけでなく、Windowsの更新管理機能も提供しているところである。この機能は、Active Directoryが不要で、これまで発生していた手間を大幅に軽減することが可能。
さらに、他社製品に比べてスピーディーなログ検索や、初期設定からエージェントの展開、運用開始後の支援体制がしっかりしているため、安心して利用を開始できる。これにより、IT資産管理の効率化が進むと同時に、業務の運用負担も軽減されることが期待されている。
今後のビジョン
熊谷組は、「AssetView CLOUD」を通じて、IT資産管理のさらなる効率化と安全性を追求していく。また、クラウド環境でのスムーズな運用により、結果的にコスト削減や業務改善にもつながるだろう。特に、環境への配慮が求められる今、企業として持続可能な取り組みを進めることは、熊谷組の業務にも正の影響を与えることが期待される。
新しいIT管理の形を模索している企業にとって、熊谷組の取り組みは一つのモデルケースと言えるだろう。今後の進展に注目したい。