太陽電池の実証実験
2025-06-13 13:46:08

大林組とアイシンがペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始

大林組とアイシンによる新しい太陽電池の実証実験



株式会社大林組と株式会社アイシンは、再生可能エネルギーの未来を見据え、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた重要なステップを進めています。このプロジェクトは、東京都清瀬市の大林組技術研究所で進行中で、革新技術の実験を通じて、2050年を目指すカーボンニュートラルの実現を目指します。

実証実験の背後にある目的



カーボンニュートラル実現には、太陽光発電を主力電源として多くの導入が必要です。従来のシリコン型太陽電池は設置スペースに制約があり、日本の地形や気候では導入が難しい場面が多発しています。そこで、大林組とアイシンが注目したのが、軽量かつ柔軟なペロブスカイト太陽電池です。この新しい技術は、従来の方法では扱いにくい部分にも設置が可能です。

ペロブスカイト太陽電池の特長



ペロブスカイト太陽電池は、ヨウ素を主要材料とし、製造工程が少なく、大量生産に向いた低コストであることが魅力です。このタイプの太陽電池は、屋上や壁面など、限られた設置場所にも適しています。しかし、従来のシリコン型と比べて発電効率や耐久性に課題が残ります。

アイシンは20年以上の有機系太陽電池の研究を経て、ペロブスカイト太陽電池の高発電効率と耐久性の実現を進めています。

具体的な実証実験内容



大林組とアイシンの共同実証実験では、2つの革新的な技術開発を目的としています。まず一つ目は、ペロブスカイト太陽電池を容易に交換できるファスナー取り外し式の施工法です。この工法は、メッシュシートを通じて電池を固定する方式で、長期的な保守が簡単になることが期待されています。この方法により、建物が使用中でも簡単に交換ができ、安全性と耐久性を高めることが試みられています。

次に、年間発電量を最大化するための設置方法の検証です。一般的には太陽電池は南向きに30度で設置する必要があります。しかし、ペロブスカイト太陽電池の特性を活かして、具合的な設計を導き出し、より多くの発電量が得られる方法を模索しています。この新しい設置方法により、同じ面積で発電量が20%以上向上する可能性があると試算されています。

今後の展望



大林組とアイシンは、実証実験から得られる知見をもとに、ペロブスカイト太陽電池の早期実用化を目指します。そして、ビルや工場などの多様な建築物への適用に向けて研究を深化させ、再生可能エネルギーの導入促進とカーボンニュートラルの達成に貢献していく決意を示しています。

このような取り組みが、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。進化する技術に期待が高まります。


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