手袋にアートを纏う!プロジェクト「WEAR THE ART」の全貌
香川県東かがわ市に本社を構える株式会社フクシンは、1977年に設立された手袋の製造メーカーです。最近、同社が新たなプロジェクト「WEAR THE ART」を立ち上げ、国内外で活躍するアーティストたちとコラボレーションしたことが話題を呼んでいます。このプロジェクトは、2025年に東かがわ市で開催される瀬戸内国際芸術祭を契機に生まれました。
瀬戸内国際芸術祭が引き起こした出会いの連鎖
2025年、東かがわ市では初めて有人島がない地域として瀬戸内国際芸術祭が開催され、総来場者数はなんと1,084,128人に。芸術祭を通じて、アーティストたちが「東かがわ市に行ってみたい」と思い立ち、地域に訪れることが増えました。そうした交流が新しい価値を生み、地域産業とアートの融合が求められるようになりました。
特に、フクシン社屋では、アーティストによるウォールアート制作が行われており、そこでの出会いが「WEAR THE ART」プロジェクトの発端となったのです。
アートと手袋が融合した新たな試み
このプロジェクトは、東京・高円寺を拠点に活動するGAGAYGAYA GALLERYの協力のもと、手袋という日常的なアイテムをアートのキャンバスに変える試みとして始まりました。アート作品をそのまま身につけられるという斬新なアイデアは、これまでにない新しいファッションスタイルを提案しています。
2025年9月には第100回東京インターナショナルギフト・ショー(第18回LIFE×DESIGN)にて第1弾が発表され、アーティストたちによる全10作品のアートグローブが初めて公開されました。アーティストごとに様々なテーマが設定されており、動物や風景、抽象画などが手袋に見事に落とし込まれています。
アーティストたちが描く独自の世界観
プロジェクトに参加したアーティストは以下の通りです。
- - RAMU ATAKU: カップルグローブ「GUEEN」「KING」
- - 安宅レオウ: 「俺様はジェリンコ」
- - 成宮成人: 「ふくろう先生の冬じたく」
- - RYONA: 「風駿月翔」
- - 星心来: 「大正レトロ」
- - 叶湖光: 「溶け出す糸」
- - 畠澤陽子: 「うみうみうしうしあめふらし」
- - JUNKO IKEDA: 「リズム」
- - 田口大貴: 作品未発表
これらの作品は、個々のアーティストの独自の視点が反映されており、手袋というアイテムを通じて新たなアート表現が拓かれています。
販売は11月からスタート
このアートグローブは、ギフトショーでの発表後、2025年11月から一般販売が開始される予定です。展示会で寄せられた多くの高評価を受けて、国内外の小売店や美術館、ECサイトなどで取り扱われることが期待されています。
フクシン代表の意気込み
フクシンの代表取締役、福﨑二郎は「瀬戸内国際芸術祭が生み出した出会いの副産物として、このプロジェクトが始まりました。人と人、デザイン、地域産業が結びつくことによって生まれる新たな価値は非常に重要です。この街だからこそ生まれた作品を、多くの方に楽しんでもらいたいと思います」とコメントしています。
GAGAYGAYA GALLERYのビジョン
GAGAYGAYA GALLERYは、多様なアーティストを紹介し、より身近にアートを感じてもらえる文化を日本の中で深化させることを目指しています。彼らはアートの社会的価値を広げ、地域や企業とのコラボレーションを積極的に行っています。
アートと地域産業、両者の融合を果たした「WEAR THE ART」プロジェクトは、単なる商品を超えた新しい価値を提供するものといえるでしょう。今後の展開に期待が寄せられています。