鉄建建設の新たな挑戦
鉄建建設株式会社は、自社の革新的な技術「MIRACR構法」に関する新しい建築技術性能証明を取得したことを発表しました。この技術は、鉄筋コンクリート(RC)造の柱と鋼造(S)の梁を組み合わせた柱RC梁S混合構造をベースにしています。
MIRACR構法の背景と目的
MIRACR構法は、特に物流倉庫などの建築において工期短縮や施工費用の削減を目指して開発されました。これまでの課題は、段差梁や偏心梁に対する適用が難しく、また、高強度材料の使用増加に伴う高度な要求に応えられていませんでした。新たな性能証明の取得により、この技術の適応範囲が大幅に拡大されることとなりました。
新しい性能証明について
2025年4月14日、鉄建建設は一般財団法人日本建築総合試験所から新たに取得した性能証明の詳細を発表しました。この証明により、MIRACR構法の適用範囲が以下の通り拡大しました:
- - 設計方法の追加: 段差梁や偏心梁が新たに採用可能に。
- - 使用材料の適用範囲の拡大: コンクリート強度は60N/㎟、鉄筋強度は490級、鋼材強度は520級まで対応。
- - 建築物の適応範囲の拡大: 高さ60m以下の建物に適用可能になりました。
MIRACR構法の具体的な構造
MIRACR構法では、接合部の設計が重要で、特に梁端部と柱の接合箇所にFace Bearing Plate(FBP)を使用することで、荷重の分散と応力伝達を最適化しています。
この技術では、中板や三角スチフナを用いることで梁と柱の接合部を強化し、ふさぎ板がコンクリートの型枠として機能します。これにより、接合部の耐力が向上し、設計の柔軟性が大きく増します。
期待される効果と今後の計画
MIRACR構法の新たな設計には、梁段差の吸収が可能で、多様な接合形状に対応できます。これにより、さまざまな建築ニーズに応える基盤が整いました。今後は、大型の物流施設や商業施設、データセンター、生産施設などにおいて、この革新的な技術を適用する方針です。
終わりに
鉄建建設のMIRACR構法は、今後の建築市場において重要な役割を果たすことが期待されます。新たな性能証明をもとに、さらに合理的な設計と施工を追求していくことで、より快適で効率的な建築物を提供することを目指しています。興味を持たれた方は、ぜひ鉄建建設にお問い合わせください。
技術に関するお問い合わせは、下記まで。
鉄建建設株式会社 建設技術総合センター研究開発センター環境G 石渡
〒286-0825 千葉県成田市新泉9-1
TEL: 0476-36-2371