AI電話がもたらす健診予約の新時代
Dr.JOY株式会社が新たに導入する「健診予約シナリオ」は、病院特化のAI電話システムに大きな変革をもたらします。今、健診・人間ドックの予約時に、混雑やつながりにくさに悩む受診者のための支えとなるでしょう。
問題点と背景
健診の予約は多くの確認事項を伴い、外来診療よりもはるかに情報のヒアリングが必要です。特に企業の健保や自治体の通知の影響を受け、電話が殺到しがちで、話中や掛け直しも多く発生します。2022年の調査によると、予約システムを導入している医療機関は40.3%にとどまっています。
この状況では、受診を希望する人々が日程を決められず、健診センターが本来受けられるべき予約機会を失ってしまう事例も多く存在します。受診者にとっての「つながらない不安」は、健康管理の大きな障害といえるでしょう。
解決策—AIの力を借りた分業体制
今回の「健診予約シナリオ」では、AIが受診者との会話を開始し、受診券番号や保険者情報、注意事項などを対話形式で聞き取ります。そして、その情報を整理し要約してから人間の担当者へ引き渡します。このプロセスの自動化により、電話が集中する時間帯でもスムーズな情報収集が可能に。
さらに、受診者には前日案内をSMSで送信することで、当日の混乱を軽減します。このようにAIと人間の役割を分けることで、予約の枠を有効に活用できるのです。
システムの特長
- - 24時間365日、同時多回線体制により話中を抑制
- - 自然な会話形式で必要情報をヒアリングし整理
- - コース選択時にプッシュボタンでスムーズな操作が可能
- - 前日案内をSMSで通知し、受診者の不安を解消
成果と利用事例
このAI電話の導入により、様々な医療機関で顕著な成果が表れています。例えば、倉敷中央病院では、受診率が1.2倍増加し、通話時間は1/3に短縮されました。また、イーストメディカルクリニックでは予約数が前年同月比の約1.3倍に増加し、忙しい受診者の要望に応える体制が整いました。
関越病院でも、AI電話によって受け付けの負担が軽減され、以前よりスムーズな案内が実現、予約数は1.4倍となっています。
健康意識の高まりと未来
今、健診や人間ドックの実施ピークである10~11月が来る中、健診の重要性はますます高まっています。薬と健康の週間やピンクリボン月間など、健康を意識する社会的な流れもある中で、確実な予約の受け付けが求められています。このタイミングで運用が整えば、来春の予約集中にも対応できる体制が確立されます。
Dr.JOY株式会社は、今後も医療従事者の負担を軽減しつつ、より良い医療サービスの向上に努めていく計画です。これからも「つながる」環境を整え、受診者がスムーズに健診を受けられる社会を目指します。