RNAの新しい発見
2026-09-29 12:10:29

古細菌の高温耐性を支えるRNAの硫黄修飾に関する新発見!

古細菌のRNAに見つかった新たな硫黄修飾



最近、東京都立大学の延優子特任研究員と田岡万悟准教授を中心とする研究グループは、古細菌のRNAにおける新たな発見を発表しました。これは、古細菌の高温環境での生存において極めて重要な要素である「チオリン酸修飾」が、リボソームRNA(rRNA)と転移RNA(tRNA)のつなぎ目部分に存在することを示したものです。この研究には海外の多くの国で数多くの大学が参加しており、国際的な協力によって成果が上がったことも特徴的です。

研究のポイント



研究グループが発見したのは、古細菌のrRNAおよびtRNAのリンカー部分に施されたチオリン酸修飾で、この修飾は古細菌が高温の環境でも生き残るために必要な構造です。具体的には、チオリン酸修飾が加わることで、RNAの構造が安定し、機能が向上することがわかりました。また、この修飾はRNA医薬にも応用されており、分解されにくいRNA合成を可能にするための鍵となるものです。

研究の詳細



古細菌の生長条件に基づき、rRNAとtRNAのリンカー部分に含まれる硫黄修飾に関する詳細な分析が行われました。rRNAのチオリン酸修飾は、メッセンジャーRNA(mRNA)の遺伝子情報を読み取るための重要な役割を果たしており、ペプチド転移反応といったタンパク質合成においても重要な機能を持っています。特に、古細菌が利用する環境温度によって修飾量は変化し、細菌の進化にどのように寄与しているかが明らかになりました。

さらに、研究グループはチオリン酸修飾を行うための2種類の新しい酵素、Esti-AとEsti-Bを発見しました。これらの酵素の働きが失われた場合、古細菌の生存に直接的な影響が出ることが確認され、更なる研究が期待されます。

研究の意義



古細菌のRNAに見出されたチオリン酸修飾は、これまで研究されてきたその他の化学修飾とは異なるものであり、新たな知見を提供しました。この発見は天然のRNAにおける修飾の理解を深め、RNA医薬の開発にも寄与する可能性があります。RNA医薬は数量が増えている分野であり、特にチオリン酸修飾を利用することで、医薬品の効き目を高める新たな合成方法を提供することが期待されています。

今後の展望



この研究成果は、2026年9月に「Cell」という科学雑誌に掲載される予定です。今後、この発見を基にしたさらなる研究が行われることで、RNA医薬の新しい可能性が開かれることが期待されます。また、酵素新発見により、簡便かつ効果的なRNA医薬の合成方法の確立に向けた道が開かれるかもしれません。これからの研究に目を離せません!


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