商船三井グループの新たな船舶修繕技術とは？インフラレーザの実証実験成功

商船三井グループのインフラレーザ™実証実験成功

商船三井グループが、船舶修繕に革命をもたらす新技術「インフラレーザ™」の実証実験に成功しました。この技術は、古河電気工業が培った産業用レーザー技術を応用しており、船舶の錆や塗膜を効率的かつ環境に配慮した方法で除去することを目的としています。

背景

船舶修繕の作業には、従来のサンドブラスト工法が広く用いられていますが、この技術は廃棄物や粉塵の発生が多く、作業環境に悪影響を及ぼす可能性がありました。そこで、商船三井グループの目指すのは、より環境に優しく作業員の健康を守るための新しい手法の開発です。これにより、作業の効率化と同時に、持続可能な事業運営を実現しようとしています。

実証実験の内容

2024年12月に商船三井の運航する船舶で、本技術を活かした実証実験が行われました。この実験では、実際の船体の外板にレーザー施工を行い、その効果を確認しました。常石造船が提供した現場で、商船三井と商船三井ドライバルクが運航管理の観点からも技術にフィードバックを行い、実用化に向けての貴重なデータを得ました。

今後、インフラレーザ™を利用した船舶修繕用のレーザ施行システムは、従来手法からの置き換えが期待されます。また、この新技術は反力ゼロのレーザー特性を生かして、作業の自動化も視野に入れており、将来的には省人化にもつながるとされています。

環境への配慮と持続可能な社会

商船三井グループは、環境負荷の低減だけでなく、船舶の安全性や効率性を高めることを目指しています。また、古河電工の持続可能な開発目標（SDGs）への取り組みも、商船三井との協業によってさらに強化されることでしょう。常石造船も、地域との信頼づくりや働く喜びを追求しながら、環境に優しい船舶整備の実現に向けて邁進しています。