全旋回式クローラキャリア「IC110R」登場
株式会社加藤製作所が新たに販売を開始したのは、最大積載量11トンを誇る全旋回式クローラキャリア「IC110R」です。この新機種は、特にインフラ整備や災害復旧、林業など様々な現場での運搬業務に最適化されており、安全性と輸送性を兼ね備えた設計が特徴です。
開発の背景と新たな挑戦
従来のクローラキャリアは、作業の効率性や安全性、輸送性にいくつかの課題がありました。加藤製作所は、2023年に全旋回式クローラキャリア「IC70R」を開発し、新たな「低重心・コンパクト・高い安全性」というコンセプトを打ち立てました。この理念を引き継ぎ、今回登場した「IC110R」は最大積載量を11トンにまで引き上げ、現場での利便性をさらに追求しています。
「IC110R」の主な特長
1. 輸送性の向上
「IC110R」は、クラス最小の車体寸法を実現しており、全長5,590mm、全幅2,670mm、全高2,700mmとコンパクトな設計です。このサイズによって、輸送や搬入が大幅に改善され、多様な現場環境に適応する力が備わっています。
2. 高性能な作業機能と操作性
新型の荷台には、耐摩耗性の高い鋼材が使用されており、積載容量が6.1㎥(山積み)で最大積載荷重が11トンです。さらに、走行モータには新しい制御方式を導入し、負荷による変速ショックが最小限に抑えられることで、滑らかな乗り心地と高い走行性能を実現しています。加えて、10.1インチのタッチパネル式モニタを採用し、エアコン操作やカメラ機能などを一体化して視認性と操作性を向上させています。
3. 安全性の確保
「IC110R」では運転席からの視界を最大限に活かすレイアウト設計が施されており、視認性が大幅に向上しました。また、右サイドカメラと後方カメラを装備し、死角を減らす工夫もされています。さらに、低重心設計により、車体の安定性を保ちながら、転倒事故のリスクを大幅に軽減しています。特に、エンジンオーバーラン防止機能が搭載されているため、下り坂でも安全に走行できる設計が施されています。
整備性と居住性の向上
整備性に関しても工夫がされており、大型のエンジンルームカバーにより日常点検や清掃が容易になっています。キャブ内のデザインも見直され、居住空間が広がり、運転しやすい環境が整備されています。
機体仕様と販売について
商品の概要として、今回販売する「IC110R」は、2025年10月に発売予定で、標準小売価格は34,800,000円(税別)からの設定となっています。年間販売目標は50台で、幅広い市場からのニーズに応えることを目指しています。
会社概要と今後の展望
株式会社加藤製作所は、東京都品川区に本社を置き、1935年の設立から建設用機械の製造・販売に特化してきました。今後も全旋回式クローラキャリアのラインナップを拡充し、社会インフラの支援に貢献する製品開発を推進していきます。
【詳しい情報や商品に関するお問い合わせ】は、加藤製作所の公式サイトを訪問するか、最寄りの営業所までご連絡ください。是非、「IC110R」の性能を実際に体感してみてください。