新たな時代のセキュリティ:PSCとCoWorkerの協業
2025年十月二十三日、株式会社ピーエスシー(以下PSC)とCoWorker株式会社(以下CoWorker)の共同で、「AI×SECURITY」をテーマにした製品発表会が開催されました。この協業により生まれた「PSC AI SOCサービス」は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、企業のセキュリティ体制を強化する新しいソリューションです。
新たな SOCサービスの誕生
「PSC AI SOC」は、AI技術を導入したペネトレーションテストの自律化「PSC RedAgent Powered by CoWorker」と、フォレンジック分析の自動化「PSC BlueAgent Powered by CoWorker」を含む、トータルなセキュリティサービスです。このサービスは、導入前のアセスメントから設計、保守運用まで、一貫して提供されることが大きな特徴です。
現在、PSCのSOC部門では、月間200社以上、300以上のプロジェクトが運用されています。これまでのセキュリティ業務は手動で行われており、効率や精度において多くの課題がありました。しかし、最新のAI技術を導入することにより、大幅な業務改善が期待されています。
代表の思いと背景
株式会社ピーエスシーの代表取締役、鈴木正之氏は、「最近のサイバー攻撃はますます巧妙かつ多様化している。従来の受動的な対策では十分ではない」と述べています。急激に進化する脅威に対抗するためには、企業全体のセキュリティ担当者の負担を軽減し、迅速なインシデント対応を実現することが急務となっています。
CoWorkerの代表取締役、山里一輝氏は、「AIの進化により、サイバー攻撃を防ぐためにAIそのものを活用することが求められている」との認識を示しました。彼らの共同プロジェクトは、このニーズに応えるべく設計されており、持続可能な社会を実現することを目指しています。
AIとセキュリティの融合
「PSC RedAgent」は脆弱性診断を迅速に行うための内容で、専門のレッドチームが支援します。これにより、診断にかかる時間を従来の1/10に短縮することが可能です。一方、「PSC BlueAgent」はフォレンジック分析を自動化し、効率的にデータを分析するツールです。
これらのツールを用いることで、分析手法の進化を自動で行い、常に最新の脅威に対応できる体制が整います。厳しいセキュリティ基準が求められる現代において、この新機能は企業にとって非常に重要です。
また、PSCの成り立ちは、1996年から始まったITマネジメントやインフラ事業に基づいており、その後セキュリティへと事業の幅を広げてきました。CoWorkerはAI技術を駆使して、医療や自動車業界など幅広い分野での開発に取り組む新興企業です。この二つの企業が協力することで新たな価値を生み出しています。
未来に向けた展望
PSCとCoWorkerは、今後もAI技術のさらなる研究開発を進め、安全で持続可能なデジタル社会の実現に向けて取り組み続ける予定です。しかし、サイバー攻撃への脅威は日々進化しているため、企業は常にその対策を更新し続ける必要があります。
両社の取り組みが進むことで、これからのセキュリティ業界がどのように変化し、企業活動を支えるのかが注目されます。新たなサービスが市場に出回ることで、多くの企業が安全で効果的なセキュリティ体制を確保することができるでしょう。