芸術への投資が生む新たな社内文化、オシロの芸術給制度を深掘り！

アートに触れる新しい形、オシロの芸術給制度

オシロ株式会社は「日本を芸術文化大国にする」というミッションを掲げ、今までにない独自の制度を導入しました。その名も「芸術給」。この制度は、社員が芸術文化に触れるための費用を、月に最大3万円まで会社が負担するものです。実際にこの制度がどのように活用されているのか、その実態を探ります。

1. 芸術給の内容とは？

「芸術給」は社員が美術館の入場料やアーティストの作品購入、映画やライブのチケット代、さらにはファッションアイテムまで、幅広く利用できる経済的な補助制度です。この制度は、オシロの代表取締役社長・杉山博一氏の「アーティストやクリエイターの活動に触れて、心の栄養を得てほしい」という思いから生まれました。

実際、この制度を用いてほとんどの社員が月に1度は何らかの形で芸術に触れているといいます。調査に参加した社員の93％が入社前後で芸術文化に触れる機会が増えたと回答しました。このこと自体が、社員の充実したライフスタイルや仕事のモチベーションに良い影響を与えていることが伺えます。

2. 実績と社員の声

オシロでは、昨年度1年間に1279回の「芸術給」の利用が記録されており、その中で最も多く利用されたカテゴリは「本」（約42％）でした。ここには、小説や漫画、雑誌などが含まれています。特に業務に役立つ本だけでなく、さまざまなジャンルについて知識を得る場ともなっています。

「金銭的なハードルが下がり、美術館に行く機会や本の購入が増えた」といった声や、「デザイナーズブランドの服を気軽に買える」といったフィードバックが寄せられています。また、音楽や映画のジャンルでも、定期的に映画館を訪れるようになった社員も多くいます。

3. 社内コミュニティの形成

「芸術給」には、単に費用を負担するだけでなく、社内でのコミュニケーションを促進する側面もあります。利用した芸術についてレポートを書き、社内のコミュニティサイトでシェアすることが義務付けられています。これにより、お互いの趣味や関心を共有することができ、会話のきっかけにもなります。

実際、一部の社員はこの制度を通じて新たな友人を作ったり、異なる視点を持つ仲間とアートについて語り合う機会を増やしたりしています。