資産価値を重視する新時代のマンション選びとは

最近の調査から、首都圏のマンション選びにおいて「資産価値」を重視する傾向がますます顕著になっています。これは、NTTデータ・ウィズが運営する「不動産売却HOME4U」が実施したアンケート結果からも明らかです。本調査では、ブランドマンションに住む方々を対象に新たな住まい選びの価値観について探りました。

売却意向の高まり

調査によれば、現在住んでいるマンションの売却意向について、初めてマンションを購入した方の36.8％、一度以上の売却経験者の45.7％が「売却の予定あり」と回答しました。これにより、特に売却経験のある方が売却に前向きであることが明らかになっています。これまでの「マイホームは最後の資産」という意識から、「運用できる資産」としての価値を見出す流れが確立されているようです。

資産価値を左右する重要な要素

マンション購入の決め手として最も重視されたポイントは「最寄り駅からの距離」であり、次いで「立地・エリア」や「コスト（物件価格、管理費など）」が続きました。多くの人々が資産価値を高めるために立地条件を優先していることが見て取れます。「非常に良い金額だと思えた」という声からは、立地がもたらすコストパフォーマンスを重視していることが伺えます。

満足度を高める立地

満足しているポイントについて質問したところ、最も支持を集めたのは「立地・駅からの距離」で、続いて「日当たり・眺望」、そして「周辺環境」が挙げられました。また、「間取り」や「建物の性能」が5位以下にランクインしていることから、物件選びにおける優先順位が変わっていることが明らかになりました。特に複数の交通機関にアクセスできる便利な立地が、都心への移動をスムーズにすることから高評価を得ています。

資産価値上昇の実感

さらに、「資産価値に満足している」との声が多数寄せられました。価値が上がったと実感している利用者の中には「2割高くなった」「2,000万円ほど上がった」と具体的な数字を挙げる方も多く、売却時に困らない自信を持っていることがわかりました。これにより、居住者は定期的に相場をチェックし、自身のマンションの価値を確認することに喜びを感じているとも言えます。

住まいに対する新たな価値観

このように、住まいに対する意識が「人生のゴール」から「資産を運用するための一部」へとシフトしているのが現状です。昭和の時代には、マイホーム所有がステータスとされ、生活の大きな目標でしたが、令和の時代に入り、より賢い選択として「住んでよし、売ってよし」を重視する傾向が普及しています。今後もしっかりとした運用が可能な住まい選びが、より多くの人々に求められることでしょう。