ジェイテクトエレクトロニクス、IoTのセキュリティを確保した新製品を発表
ジェイテクトエレクトロニクス株式会社は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)製品の「CLICK PLUS System」が、国際的なセキュリティガイドラインであるISA/IEC62443に適合したことを発表しました。この適合は、東京に本社を構える株式会社ユビキタスAIのIoT機器セキュリティ検証サービスを活用して実現されました。
CLICK PLUS Systemの進化
「CLICK PLUS System」は、2008年に北米市場で小口顧客をターゲットにしたローコストPLCとして販売が開始され、その後、時代のニーズに応じて進化を遂げてきました。特に、イーサネット対応の強化や無線データロギング機能の搭載により、単なるPLCに留まらず、IIoT機能も併せ持つ製品に変貌を遂げています。このような進化は、AutomationDirect.comが展開する通販プラットフォームを通じて、広く利用されています。
セキュリティ標準の必要性
近年、制御システムにおけるセキュリティの重要性が増しています。特に、北米市場での事業展開においては、セキュリティ要件に従うだけでなく、法律や規制への適合も求められます。ジェイテクトエレクトロニクス社では、国際標準に則ったセキュリティガイドラインを設け、それに基づいた製品開発を進めています。
専門家による検証
CLICK PLUS Systemのセキュリティが証明されるためには、第三者の専門家による検証が不可欠です。そこで、ユビキタスAIは、同社の開発したファジングツール「beSTORM」を使用して、CLICK PLUSに対する詳細なプロトコル試験を行いました。この結果、問題なくガイドラインに適合していることが確認でき、これにより信頼性が一層高まりました。
期待される成果
ジェイテクトエレクトロニクスのADCプロジェクト・プランナーである倉元氏は、セキュリティ検証の成果が従来の使いやすさを失わずに高いセキュリティを実現したことを示すものであると述べています。また、このプロジェクトを通じて得られた知見は、今後のHMIや新しいPLC開発にも役立てられると期待されています。安全な製品を市場に提供することが、彼らの最大の喜びとのことです。
ユビキタスAIの役割
ユビキタスAIにおいても、同社の社長である長谷川聡氏は、これまでのPLCに対するセキュリティ対策が必要であった背景について言及し、ネットワークに接続されることによってセキュリティリスクが増加していることを強調しています。彼は、IoT機器のセキュリティ検証サービスが企業にとって必須であることを説明し、顧客ニーズに応じた最適な検証メニューを提供していると伝えています。
IoT機器セキュリティ検証サービスの内容
ユビキタスAIの提供するセキュリティ検証サービスは、ファジングテストやペネトレーションテスト、脆弱性調査など多岐にわたります。信頼性の高いツール「beSTORM」を利用し、セキュリティレベルを向上させるサポートを行っています。実際に脆弱性が発見された場合には、その解析支援も行い、より効果的な対策を講じることができます。このように、豊富な実績を基にしたサービスは、製品開発において非常に価値のあるものです。
まとめ
このたびのジェイテクトエレクトロニクス社のCLICK PLUS SystemがISA/IEC62443に適合したことは、IoT機器のセキュリティ強化の一環として大きなステップとなります。ユビキタスAIの支援により、今後も安全で信頼性の高い製品が市場に広がっていくことが期待されています。