阿部興業の新たな挑戦:nendoデザインの「8 doors / hidden shadow」
阿部興業株式会社が創業80周年を迎え、新たな木製ドアのシリーズ「8 doors / hidden shadow」を発表しました。このプロジェクトは、日本を代表するデザインオフィスnendoの協力を得て、視覚だけでなく、空間そのものにも新しい感覚を提供することを目指しています。
nendoのデザイン哲学
nendoは、その独自の視点で日常的なアイテムに新しい命を吹き込むスタジオです。「8 doors / hidden shadow」と名付けられたこのシリーズは、ドアそのものが持つ情緒的価値を探求しています。透光性のあるデザインは、空間に時間の流れを感じさせ、その向こうに広がる風景に思いを馳せさせてくれます。これらのドアは、ただの仕切りではなく、生活空間に新しい物語をもたらす存在なのです。
シリーズの特徴
このシリーズは、以下の8つのデザインから成り立っています。
1.
koshi:伝統的な格子柄が、視野を遮りつつも、穏やかな抜け感を演出。
2.
asa no ha:麻の葉模様が、静かなリズムを空間に届けるドア。
3.
kasane:重なりで陰影を作り、奥行きのある深みある雰囲気を放つデザイン。
4.
ichimatsu:現代的なシャープさをもたらす市松模様のドア。
5.
shima:縞模様が美しいグラデーションを描く、時間を感じさせる作品。
6.
enso:柔らかさが特徴の丸い飾り窓が、気配を感じさせるドア。
7.
hishi goshi:優雅な菱格子模様が静かで奥ゆかしい雰囲気を醸し出す。
8.
nami:波のような揺らぎを感じさせ、水面を思わせるデザイン。
これらのデザインは、阿部興業が次の100年へのメッセージとして、木製ドアを通じて新しいライフスタイルの提案を象徴しています。
技術の革新
「8 doors / hidden shadow」は、ただのデザインだけではなく、技術面でも革新を追求しています。LED照明を内部に埋め込むことで、静止した状態ではシンプルな木製ドアとして存在し、スイッチを入れると陰影が美しく浮かび上がります。これは、ただの視覚効果ではなく、空間そのものに新しい感覚をもたらす体験を提供します。阿部興業独自の電設技術がここで活きており、デザインと機能の調和を実現しました。
展示予定
「8 doors / hidden shadow」は、阿部興業の80周年を祝う展示会からスタートし、国内外のさまざまな展示会に出展予定です。実際にこのプロダクトに触れることで、その世界観を深く体感できます。展示予定は以下の通りです:
- - 大阪新商品展:2025年11月19日(水)、大阪オービックホール
- - CES 2026:2026年1月6日(火)から9日(金)、米国ラスベガス
- - 横浜新商品展:2026年1月28日(水)、横浜市開港記念会館
まとめ
阿部興業は1945年の創業以来、木製品の製造と革新を続けてきました。「8 doors / hidden shadow」は、その歴史と未来に向けた新たな挑戦を象徴するものです。これからも、阿部興業は高品質な木製ドアや家具を提供し続け、日本だけでなく、世界中に本物を届けることを目指しています。