冨永拓也が語る中小企業のAI化への挑戦
冨永氏のキャリアの出発点
熊本高専の情報電子工学科を卒業し、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)で修士号を取得した冨永拓也氏は、東芝で9年間エンジニアとして活躍してきました。彼のエンジニアとしての原点は、高専での実践的な教育にあります。15歳からプログラミングに触れ、手を動かして学ぶスタイルが、彼の技術力を育んだのです。
彼は、2014年にDICOMO2014で1位を獲得するなど、学業面でも優れた成績を収めました。インターンシップを通じてスタートアップの成長する環境に身を置いた経験は、後のキャリアにも大きな影響を与えました。
東芝での多様なプロジェクト
東芝に入社後、彼はインダストリアルICTソリューション社のIoTテクノロジーセンターに配属され、社内向けのWebアプリケーション開発を担当しました。約20万行に及ぶコードを用いて、経営層がプロジェクトの進捗を視覚的に把握できるシステムを構築。これは、経営の意思決定を支援するための重要な役割を果たします。
その後、HDDファームウェアの開発を経て、C向けのデータ分析基盤の設計へと進みました。ここでは、AWSを活用し、Terraformを用いたインフラ設計を行います。全レイヤーを経験し、AWS認定資格を全12冠取得した実績もあります。
CDO室での貴重な経験
2022年からは東芝テックCDO室に出向し、McKinseyやGoogleとの共同プロジェクトを経験。特に、NVIDIA GPUを用いたリアルタイム分析のプロジェクトでは、業界の最前線での技術を駆使し、新しい価値を創出しました。これらの経験は、彼のマネジメントスキルや問題解決能力を飛躍的に向上させます。
中小企業の現実を目の当たりにして
しかし、彼が起業を決意したのは、東芝を離れるきっかけとなった複数の中小企業の現場を訪問した体験でした。そこで目にしたのは、非効率な業務プロセスや、社員が疲弊する「絶望的な風景」でした。これに心を動かされ、「ここだ」と確信し、2024年11月に株式会社Leachを創業します。
AIの力で中小企業の業務を革新
Leachの主力製品「突合.com」や「Saturn」は、業務を自動化し、中小企業の効率を改良するためのものです。冨永氏は、AIの力で現場を活性化し、社員の負担を軽減することを目指しています。また、生成AI顧問のサービスも提供しており、幅広い技術相談にも応じているのです。
特化型OSでの業界課題解決
業種特化型のOSプロダクトも展開しており、製造業や運送業など、異なる領域に適した解決策を提供。業務の複雑さや特有の課題を解決するため、AIの活用が重要であると考えています。
今後の展望
冨永氏は、これからもコードを書き続けると同時に、現場での課題を解決するための新しいサービスを提供し続ける意志を示しています。「AIが難しい」と思う経営者たちに対し、気軽に相談してほしいと呼びかけています。彼が情熱を注ぐ中小企業のAI化は、今まさに始まったばかりです。