個人パソコンの所有状況に関する調査結果
株式会社フォーイットが実施した調査によると、全国の500名を対象にしたアンケートで、個人のパソコンを所有している人の割合は約68.6%に達しました。しかし驚くことに、特に20代においては、パソコンを所有していない人が多数派となっています。この現象を掘り下げてみましょう。
調査の背景と目的
近年、スマートフォンやタブレットの普及が進み、特に若年層ではパソコンの利用頻度が低下していると言われています。一方で、リモートワークやオンライン授業、副業の増加により、パソコンの必要性も増していることから、どのように世代間での所有状況が変化しているのかを明らかにするための調査でした。
調査対象は、20歳から69歳までの男女500人です。調査はネットリサーチによるもので、2025年2月14日に実施されました。
調査結果: パソコン所有率
「個人のパソコンを持っていますか?」という問いに対し、68.6%が「持っている」と回答しました。その内訳は以下の通りです:
- - 持っている(よく利用している): 49.6%
- - 持っている(時々利用している): 11.0%
- - 持っていない(特に必要性を感じていない): 21.8%
これらの数字からも、半数近くがパソコンを日常的に利用していることがわかります。
世代別の分析
年代別に見てみると、30代以上では個人のパソコンを持っている割合が高く、特に30代ではなんと80%を超える結果となりました。これに対し、20代では「持っていない(特に必要性を感じていない)」が37.0%に上り、パソコンを所有しない人が多数を占めることが明らかになりました。
20代でのパソコン非保有理由
20代でパソコンの保有率が低い背景には、次のような理由が挙げられます:
1.
スマートフォンやタブレットの普及: パソコンでしかできない作業が少なくなっている。
2.
各種アプリのスマホ対応: 特に仕事やプライベートで用いるツールがモバイル対応しているため。
3.
購入コストの高さ: 経済的な理由から、収入が安定していないうちは購入を避ける傾向。
4.
機器の貸与: 就業先でパソコンを貸与するケースが多く、自分で購入する必要性を感じない。
職業別の保有率
また、職業別に見ると、パソコンを所有している割合が最も高いのが会社員や公務員、自営業の人々でした。これはパソコンを日常的に業務で使用するためと考えられます。一方で、パソコンを持っていない方が最も多いのは専業主夫・主婦で、これも日常的にパソコンを使用する必要がないためです。
パソコン保有率の長期的変化
興味深いことに、総務省の調査によれば、2005年にはパソコンの保有率は87.2%に達したものの、その後下降を続け、2023年には65.3%へと減少したとのこと。これは、スマートフォンやタブレットの性能向上と、それに伴うニーズの変化が影響していると考えられます。
今後も、スマートフォンやタブレットの進化が進めば、パソコンの利用方式や価値もより多様化していくことでしょう。特に、どの世代においても需要の再認識が求められるかもしれません。
結論
今回の調査結果からは、世代間でのパソコン所有状況に明確な違いが見られることが分かりました。特に20代においては、スマートフォンの普及によりパソコンの必要性が低下していることが浮き彫りとなっています。今後の技術の進化とともに、パソコンの役割がどのように変わっていくのか、引き続き注目していく必要がありそうです。