TXOne Networksによる日本電子のSEMI E187適合証明取得サポート
日本電子株式会社が、日本国内で初めて国際的な半導体製造装置向けセキュリティ規格「SEMI E187」の適合証明を取得したことは、製造業、特に半導体分野にとっての大きなニュースです。この重要な証明取得を支えたのが、TXOne NetworksのOT環境に特化したセキュリティソリューション「Elementシリーズ」でした。
背景
半導体業界では製造装置のネットワーク化が進んでおり、これに伴い、サプライチェーン全体がサイバー攻撃の標的となるリスクが高まっています。こうした状況で、SEMI(国際半導体製造装置材料協会)は2022年に、装置の出荷段階でのセキュリティ要件を定めた「SEMI E187」規格を策定しました。これは、装置導入時のセキュリティを強化し、マルウェアの侵入リスクを最小化することを目的としています。
日本電子の取り組みと課題
日本電子は主要顧客からの要望を受け、SEMI E187への対応を進めることになりましたが、当初はその要求事項が明確でなく、社内には「どう適合させるのか」という戸惑いが広がっていました。また、装置出荷前のセキュリティ検査においては、既存の脆弱性スキャンツールがOT環境には適用困難であり、具体的な解決策が見つからずにいました。
TXOneの「Elementシリーズ」による支援
そのような中で、TXOne Networksの「Elementシリーズ」、特にPortable InspectorとElementOneが、日本電子の適合プロセスを大きく支援しました。これらの製品は、OT環境に特化したマルウェアと脆弱性の検査機能を備えており、サードパーティの認証機関への証跡として利用できる検査結果レポートを出力することが可能です。このシステムによって、日本電子はSEMI E187対応に必要なサイバーセキュリティ検査体制を効率的に構築し、わずか5ヶ月で適合証明を取得することができました。
検査プロセスの導入
日本電子では、Portable InspectorとElementOneを導入することで、装置出荷前の検査プロセスを本格的に強化しました。このシステムを活用し、マルウェアおよび脆弱性の検査を自動的に実施する体制ができたことで、SEMI E187が求めるセキュリティ要件に的確に応じられるようになりました。これにより、日本電子はグローバル市場における信頼性と競争力を一段と高めることに成功しています。
TXOne Networksの未来
TXOne Networksは、今後も半導体業界や産業用装置分野でのOTセキュリティを強化し、より安全な産業インフラの実現に寄与していくことを目指しています。高まるサイバーセキュリティのニーズに応えるべく、現場に基づいた施策を推進し続けるTXOne Networksの取り組みに期待が寄せられます。
詳しくは、
事例を読むや
Elementシリーズについてをご覧ください。Elementシリーズには、『Portable Inspector』『ElementOne』『Safe Port』があります。これらは、OT環境のセキュリティ検査と資産管理業務を効率化するための包括的なソリューションとして、企業の安全を守るために進化を続けています。