プラチナボーイ20周年記念展『源(みなもと)』の開催について
純国産絹糸「プラチナボーイ」プロジェクトが2026年に20年目を迎えるにあたり、記念展『源(みなもと)』が東京・銀座の「銀座もとじ」で開催されます。本展示は、2026年3月13日から3月22日までの期間で、入場は無料です。この特別な展覧会では、絹の未来とその背景にあるものづくりの過程を深く見つめ直す貴重な機会となります。
プラチナボーイプロジェクトとは
2007年に始まった「プラチナボーイ」プロジェクトは、世界で初めて純国産の雄蚕を使った蚕品種による絹糸の生産を目的としています。雄蚕が吐く白く輝く糸から名付けられたこのプロジェクトは、すべての過程が日本国内で行われることから特に注目されています。2015年には「農林水産大臣賞」を受賞するなど、高い評価を受けており、現在では銀座もとじが誇るシンボル的な存在であると言えるでしょう。
20年の歩みと課題
このプロジェクトは、始まりから現在まで、4軒の養蚕農家と共に歩んできましたが、20年という年月の中で多くの農家が高齢化とともに廃業や亡くなるという現実に直面しています。その影響で「プラチナボーイ」の存続が危ぶまれる場面もありました。しかし、次世代の若い農家がその技術や思いを受け継いでおり、明るい未来が開かれようとしています。
養蚕農家の情熱と技術
プラチナボーイの養蚕は、高度な技術と深い経験が必要です。養蚕においては、温度や湿度、餌の質などを細かく管理し、一頭ずつの蚕に向き合うことが求められます。この情熱の積み重ねが、質の高い繭を生み出すのです。こうした努力が、絹の美しさと品質を保証することへとつながっています。
銀座もとじの小売としての役割
銀座もとじは、養蚕農家との良好な関係を築きながら、品質の悪い年でも繭を買い取り続けてきました。これは、単なる商業的利益ではなく、日本の絹文化を守り、未来へのつながりを大切にする姿勢を表しています。卸や販売だけでなく、文化の継承のために努力を続けることが、今の銀座もとじの意志です。
記念展『源(みなもと)』のテーマ
本展のテーマ「源(みなもと)」は、水が流れる起点の意味を持ち、繭から始まるものづくりの根源を見つめ直すものです。この展示では絹の誕生と、そこにかけられた人々の営みを再確認します。
展覧会内容
この記念展には、染・織・繍において全国から49名の作り手が参加し、約70点の作品を展示します。手仕事によって生まれる真の美しさを堪能できます。
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人間国宝: 森口邦彦、鈴田滋人、松原伸生
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染ぇ: 藍田愛郎、今田光正など
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織: 運天裕子、市村成など
特別トーク会の開催
期間中には、養蚕やものづくりに関する特別トーク会も予定されています。
1. 「お蚕さん - 繭からのものづくり」
2. 「纏う喜びをお客様へ」
これらのトークでは、実際に現場で働く人々の声を聞くことができ、絹の重要性や魅力を再認識できる貴重な機会となるでしょう。
今後の展開
銀座もとじは、2026年から新たに「プラチナボーイ物語」という体験型企画を再開し、国産絹をより広く理解するための取り組みを続けていく予定です。養蚕や製糸の工程を体験し、着物文化の真の価値を未来へつなげていく意義深い活動となることでしょう。
多くの方々に、絹の持つ魅力と日本のものづくりの素晴らしさを感じていただける展示となることを願っています。