ダイセーグループのAI 1on1サービス「CrewCompass」が始動
近年、企業の労働環境やコミュニケーションの重要性が高まる中、物流業界で新たな一歩を踏み出したのが、ダイセーグループの株式会社DX研究所です。彼らが開発したAI 1on1サービス「CrewCompass(クルーコンパス)」が、現場社員と管理者との架け橋となることを目指しています。
現場の状況と対面1on1の課題
物流現場は、業務の性質上、社員が分散して働くことが多く、管理者がすべての部下と十分にコミュニケーションを取ることは困難です。この背景には、管理者一人が担当する人数が多いことや、物理的な対面機会が限られていることがあります。公式な調査によると、管理者のうち対面での1on1をしっかりと実施できているのは2割未満という結果が出ています。このような現状を受け、ダイセーグループではAIの力を借りて、対面1on1の有効性を高める手段を模索してきました。
CrewCompassのメリット
CrewCompassは、対面による1on1を単に代替するものではなく、継続的に現場からの声を収集し、その結果を使って対話を深化させることを目的としています。具体的には、現場社員がスマートフォンアプリを通じてAIキャラクターと対話を行い、AIが提供する質問に回答します。所要時間は5〜15分程度で、自分のタイミングで実施できるため、忙しい中でも利用しやすい設計です。このプロセスにより、現場の声をしっかりとつかみ、管理者へとフィードバックすることができるのです。
導入の実績と効果
ダイセーグループでは2025年7月から段階的にCrewCompassの導入を開始しました。現在、グループ内4社の約3,000名の現場社員がこのサービスを利用しており、実際の業務環境で効果を発揮しています。導入後、退職率が前年と比較して4%低下し、管理者の80%が部下の状況を把握しやすくなったと回答しています。また、同じく80%の管理者が対面での1on1を行うきっかけとなったとしています。
このような結果は、ハラスメントの早期発見にもつながっており、現場におけるトラブルの予防にも寄与しています。
機能の紹介
CrewCompassを通じて、提供される機能も多岐にわたります。AIによる音声/テキスト形式の対話で、管理者が部下の状況を可視化するためのダッシュボードがあり、感情分析やキーワード抽出などを行い、問題の兆しを早期に捉えることができます。また、状況に応じた施策案を提案する機能も備えられています。これにより、管理者は次の一手を考える基礎資料を得ることができ、業務の改善へとつなげることが可能です。
まとめ
ダイセーグループのAI 1on1サービス「CrewCompass」は、現場の声をリアルタイムで拾い上げ、より良いメンバー間の対話を実現するための強力なツールとなっています。企業が抱えるコミュニケーションの課題を解決し、メンバーがより良い職場環境で働くための新たな解決策として注目されています。今後、物流業界以外の分野でもこの取り組みが広がり、より多くの企業が「CrewCompass」を活用することが期待されています。