紀陽銀行とSDFキャピタルによる新たなスタートアップデットファンドの設立
紀陽銀行、紀陽キャピタルマネジメント、SDFキャピタルの3社は、「紀陽スタートアップデットファンド」の設立を2025年度内に予定しています。この新ファンドは、スタートアップ向けのデットファイナンスを強化し、地域経済の成長に寄与することを目的としています。
【背景】
近年、国内スタートアップの資金調達手法は多様化しており、エクイティファイナンスとデットファイナンスの融合が重要視されています。特に、エクイティファイナンスを補完するデットファイナンスのニーズは高まり、これに応じたスタートアップへの支援が求められています。2025年2月には「ベンチャーデットサミット」が関係者間で開催されるなど、業界全体がパワーアップしています。
紀陽銀行は、第7次中期経営計画においてスタートアップ支援を重要な戦略として掲げ、新たな組織やインキュベーション施設を設立しています。一方、紀陽キャピタルマネジメントは事業承継投資とスタートアップ投資の両面で成長を目指しています。さらに、SDFキャピタルは、日本初の独立系スタートアップデットファンドを立ち上げ、既に複数の企業への投融資を行っています。
これらの背景を受け、紀陽銀行はより地域に密着したスタートアップ支援を行うため、新たなファンドの設立に踏み切りました。このファンドは、出資金の50%を関西地域のスタートアップに投資する予定です。
【ファンドの概要】
「紀陽スタートアップデットファンド」は、総額10億円を予定し、国内のアーリーからレイター段階のスタートアップを対象にしたファンドです。これにより、関西における創業支援やスタートアップの成長を促進し、地域経済の活性化を図ります。
投資対象と方針
本ファンドによる投資は、資金調達の多様化に応じるもので、スタートアップのニーズに柔軟に応えることを目指しています。紀陽銀行のネットワークを活かしながら、信頼性のある投資判断を行い、迅速な資金供給を実現します。
【体制と今後の展望】
ファンドは、紀陽銀行、紀陽キャピタルマネジメント、SDFキャピタルの連携によって運営され、広域な 地域ネットワークとスタートアップ業界のノウハウを最大限活用します。これにより、地域のスタートアップを育成し、持続可能な経済成長に貢献できることを目指します。
この新たな試みを通じて、関西地域の未来を担うスタートアップが成長し、日本全体の経済発展にも寄与することが期待されます。新ファンドの設立は、スタートアップへの支援を一層強化し、地域に根づく企業の成長を後押しする重要なステップとなるでしょう。