労働市場データレポート 2025年10月度の結果
2025年10月度の労働市場は、最近の動向を如実に反映した結果となっています。株式会社ツナググループ・ホールディングスの「ツナグ働き方研究所」が発表した最新データによると、有効求人倍率は1.18倍と前月比で0.02ポイントの減少を見せ、2か月ぶりの低下傾向が確認されました。これは、長期的に見ても前年同月比で0.07ポイントの減少を示しており、状況は厳しさを増していると言えるでしょう。
特に注目すべきは、パートタイムの求人倍率が1.11倍に対し、正社員の求人倍率は0.99倍であり、2022年6月以来初めて1倍を下回りました。このことは、フルタイムの職に対する求人数の減少が顕著になってきたことを意味します。
完全失業率の動向
また、完全失業率は2.6%で前月と変わらず、前年同月差では0.1ポイントの上昇となっています。特に、15~24歳及び45~54歳の年齢層では前年同月比でそれぞれ0.1ポイントと0.2ポイントの低下が見られましたが、全体の失業者数は183万人に達し、前年に比べ13万人の増加を記録しました。これは、就業市場の供給が依然として困難であることを示しています。
新規求人数の減少
2025年10月の新規求人数は前年同月比で6.4%減少し、6か月連続で前年同月を下回る結果となりました。特に宿泊業や飲食サービス業は16.1%の減少、卸売業や小売業も12.8%の減少を見せており、生活関連サービス業や娯楽業でも7.7%の減少が見られました。一方で、教育・学習支援業は10.5%の増加を記録していますが、全体の流れとしては厳しい状況が続いています。
労働市場の未来
このように、2025年10月の労働市場においては求人倍率の減少、失業者数の増加、新規求人数の減少が重なり合って、全体的に厳しい環境が続いていることが浮き彫りになりました。ツナグ働き方研究所では、こうした労働市場のデータをもとに、今後の政策や企業人事に対する提言を続けていく必要性を強調しています。
労働市場における変化は、私たちの生活に大きな影響を与えるものです。引き続き、最新のデータを注視し、労働市場の未来を考えていくことが求められています。