オンラインで広がるブッククラブの実態
大人の読書離れが進んでいるとの報告がある中、興味深い動きが見られています。それは、大人を対象とした「ブッククラブ」や読書会の数が年々増加しているという現象です。オシロ株式会社が提供するオンラインコミュニティプラットフォーム「OSIRO」では、特にこの傾向が顕著であり、これまでの調査データを元にその実態を探りました。
読書離れとブッククラブの対照的な動き
文化庁が発表した調査によると、最近の5年間で大人の読書離れが急速に進行しています。2024年度の調査では、1ヶ月に本を1冊も読まないと答えた人が62.6%に上りました。この数字は2019年度から15ポイントも増加しており、特にスマートフォンやSNSの普及が影響を及ぼしているとされます。
そんな中、海外で注目されているのがブッククラブです。オフラインでの開催に加え、オンラインでも多様な形で実施されており、年代を問わず広まっています。オシロが提案する「OSIRO」では、ブッククラブを通じて複数人で書籍を共有し、それについて語り合う機会が増加しており、これは読書を促進する新たな流れとなっています。
ブッククラブの増加を支えるデータ
オシロでは、「OSIRO」を利用するコミュニティにおけるブッククラブの開催数を分析しました。その結果、ブッククラブの回数は年々増加し、特に2021年には333回だった開催数が2024年には612回に増加し、約1.8倍の成長を見せています。
注目すべきは、書籍や読書をメインテーマとしないコミュニティにおいてもブッククラブが開催されている点です。例えば、「猫町倶楽部」では、毎月32回ものブッククラブが開催され、海外ユーザー向けの「グローバル読書会」も実施されています。これはオンラインの特性を存分に活かしたユニークな取り組みです。
ブッククラブの参加者が感じる魅力
参加者がブッククラブに魅力を感じる理由は多岐にわたります。まず、個々の読書体験が他者との共感や関係性を育むものに変わる点です。また、仲間と一緒に本を読むことで、積ん読状態になっていた本も消化しやすくなります。さらに、同じ本を読むことで得られた感情や考えを交わすことで、互いの価値観を理解し合う良い機会にもなります。
ブッククラブは、性別や世代を超えて共通のコンテンツを通じた交流の場を提供し、普段出会わない人との関係を築く場ともなり得ます。このように、ブッククラブは新しい人間関係を発展させる重要なきっかけとなると考えられます。
今後の展望
オシロは、新たなコミュニティの形を提案し続けたいと思います。最近の調査から、ブッククラブの人気や需要の高まりが見て取れる中、今後もコミュニティが成長していくことが期待されています。ブッククラブは単なる読書活動の枠を超え、一人一人の人生を豊かにするための重要なツールと位置づけられることでしょう。
私たちオシロは、これからも多様なテーマのコミュニティが生まれてくることを願っています。そして、読書を通じて新たな発見や交流が生まれることを楽しみにしています。