環境に優しい包装資材の新サービス、パンテックが始動
滋賀県大津市を本拠とする株式会社パンテックは、使用済みストレッチフィルムを再生したプラスチック原料を使用し、オーダーメイドの包装資材を提供する新サービスを開始しました。このサービスは、欧州連合のPPWR(包装・包装廃棄物規則)に対応しており、環境配慮とコストパフォーマンスを両立させることを目的としています。
PPWRの発効とその影響
欧州では、サーキュラーエコノミー(循環経済)の推進が急速に進んでいます。2025年2月にはPPWRが発効され、2026年8月から各種要件が順次施行される予定です。これに伴い、プラスチック包装材にはリサイクル仕様や再生プラスチックの使用が求められるようになります。こうした背景の中、特に日本企業も欧州市場での事業展開にあたり、PPWRへの対応が欠かせなくなっています。
パンテックは、PPWRへの対応を検討している日本のブランドオーナーやメーカーからのニーズに応えるため、再生プラスチックを使用した包装資材の提供を開始しました。具体的には、使用済みストレッチフィルムを回収し、自社ブランド「Filmate®」で水平リサイクルを実践。これにより、環境に負荷をかけずに高品質な包装資材を提供しています。
オーダーメイドサービス内容
本サービスでは、顧客のニーズに応じてパレットカバーやショッパー、ガーメントカバーなど、多様な包装資材のオーダーメイドが可能です。すべての製品には再生プラスチックが利用されているため、従来のバージン原料100%製品に比べ、CO2排出量や化石燃料の使用を大きく削減することができます。また、使用後は分別と回収を通じて再びフィルム製品に生まれ変わる「水平リサイクル」が実施可能です。
一連のプロセスの一貫性
パンテックは、使用済みフィルムの回収から再生原料化、包装資材の設計・製造、流通に至るまでの全プロセスを一貫して自社で行なっています。このサプライチェーンの効率性が、環境に配慮した価格設定を実現する要因となっています。すでに、欧州市場で活動する自動車部品メーカーやアパレルブランドなど、多くの企業からの引き合いがあり、注目を集めています。
まとめ
パンテックの新たなオーダーメイド包装資材サービスは、環境に優しいだけでなく、企業にとってもメリットの多い取り組みです。今後のプラスチックリサイクルの動向に注目しつつ、持続可能な社会の実現に向けての取り組みに期待が寄せられます。