知財SaaS発表
2025-12-08 14:05:02

AIデータ株式会社とリーガルテック社、ロボット業界向け知財SaaSを発表

AIデータ株式会社とリーガルテック社が協力を発表



2023年10月、AIデータ株式会社(以下、AIデータ社)とリーガルテック株式会社(以下、リーガルテック社)が、ロボット産業に焦点を当てた知的財産マネジメント基盤「AI孔明 on IDX」のSaaSモデルを共同発表しました。この新サービスは、これまで難しかった制御データや動作ノウハウの知財化を支援するものです。

背景



近年、ロボット産業においては、制御ロジックや環境認識処理、行動ログといったデータが重要な競争要因となっています。しかし、これらのデータは従来の特許制度の範疇に収まりにくく、企業の知的資産として評価されることが難しいという問題がありました。そこで両社は、この課題に対処し、制御データを知財として適切に管理する基盤の構築を目指すことになりました。

課題



1. 知財化の難しさ
- 制御ロジックや認識アルゴリズムは、従来の知財制度下で価値が伝わりにくい状態にありました。

2. ノウハウの属人化
- 開発プロセスで蓄積されるノウハウが特定の個人に依存しやすく、再利用が難しいとされています。

3. ライセンス提供の複雑さ
- SaaS化にあたっては、ライセンスの条件や提供範囲を整理することが困難でした。

4. 資金調達時の負担
- 知財デューデリジェンスの際、開発サイドに負担がかかることが多く、効率的な管理が求められます。

提供される解決策



この新たなサービス「AI孔明 on IDX」には、以下の特徴があります。

  • - VDR知財管理: 制御ノウハウや動作データを安全に保管し、一元管理するシステムを提供します。
  • - 自動テンプレート生成: 動作パターンをテンプレート化し、再利用可能な形で整理します。
  • - SaaSライセンス運用: ライセンス条件を明確化し、利用管理や契約運用を効率化します。
  • - ROI説明書生成: 知財を活用した事業の収益性を説明しやすくするための資料を自動生成します。

期待される効果



このSaaSモデルによって、以下のような効果が期待されています。

  • - 技術や知財が適切に扱われる実務的な基盤の整備が進む
  • - 外部への技術提供やライセンス交渉がスムーズに行える
  • - スタートアップが知財の評価をより容易に行えるようになる
  • - ロボット領域での知財に関する指針が提供される

今後の展望



両社は、2025年内に基本的な知財テンプレートを整備し、ロボット企業や研究機関との共同利用を拡大する計画です。また、制御系AI企業との連携や、知財デューデリジェンスでの活用を視野に入れた運用ガイドラインの整備にも取り組むことが期待されます。

企業プロフィール



AIデータ株式会社は2015年に設立され、データインフラや知財インフラを基盤に企業のデータ資産を守る事業を展開しています。■

リーガルテック株式会社は2021年に設立され、特許調査や発明抽出プラットフォームの提供を行っています。両社の共同発表は、ロボット業界に新たな知財管理の潮流をもたらすことでしょう。


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