2025年版保育園におけるICT活用に関する調査結果
株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」が、2025年版「保育園におけるICT活用」に関する定点調査を実施しました。今回の調査は104名の保育園でICT関連業務に関わる人を対象に行われ、その結果が注目を集めています。
調査結果の概要
調査によると、約8割の保育園がICTデータを分析し、価値あるフィードバックを得ていることが確認されました。具体的には、ICTの活用によるデータ分析や振り返りを実施している保育園の割合が、2022年から9.3ポイント増の約80%に達しました。また、データ利用による運営改善や保育の質向上を実感している保育園の割合も88.5%に達し、大幅な成長を見せました。
具体的なデータの活用
保育の質向上を図るために収集されるデータでは、「子どもの食物アレルギー」や「子どもの健康状態」などが最も多く寄せられました。これらは、保育士が保護者と密接にコミュニケーションを取りながら、園児一人ひとりに対する適切な対応を行うための重要な資源となっています。
収集したデータの分析結果を基に、園児の生活リズムや健康状態の把握が進み、保育士たちはより的確に保育を行えるような体制が整ってきたと言えます。
ICT導入に向けた課題
しかしながら、調査の中で示された課題もあります。約50%の参加者が「職員の理解・協力が得られない」と答え、44.2%が「導入・運用コストが高い」という意見を持っています。さらに、操作の複雑さが育成や活用を阻む要因となっており、これらの課題が解決されない限り、さらなるデジタルトランスフォーメーションは期待できない状況です。
未来への展望
今回の調査結果は、ICTの導入が進みつつある一方で、職員の協力を得るための仕組みやコストの問題が不可欠であることを明らかにしました。保育士一人ひとりがICTを活用している実態があらわになり、今後は技術をより効果的に利用し、業務の効率化と共に保育の質向上を同時に達成することが求められます。
「子ねくとラボ」からのメッセージ
「子ねくとラボ」は、保育と教育の融合を目指すプロジェクトで、保育に関する様々な調査レポートやニュースを発信しています。これからも、保育に関するデータ活用の重要性を訴え続け、保育現場の改善をサポートしていきます。私たちの目指す「こどもまんなか社会」の実現に向け、保育業界全体での協力が期待されます。
おわりに
調査結果をもとに、保育園がどのようにICTを活用し、より質の高い保育を実現していくのか、引き続き注目が集まります。今後、保育現場でのデジタルトランスフォーメーションを推進するための取り組みが一層重要になるでしょう。