次世代のものづくり
2025-01-29 11:48:00

次世代のものづくりを支える「meviy for education」プログラムの取り組み

機械部品調達のAIプラットフォーム「meviy」とは?



最近では、様々な産業においてAI技術が活用されるようになっていますが、工業分野でもその流れは加速しています。株式会社ミスミグループ本社が提供する「meviy(メビー)」は、特に機械部品の調達を効率的に行うためのAIプラットフォームです。ユーザーは3Dデータをアップロードするだけで、自動見積もりが得られ、最短1日で出荷されるというスピーディなシステムで、多くの企業に支持されています。

教育機関向け特別プログラム「meviy for education」



近年、製造業は人手不足という深刻な問題に直面しています。特に若年層の就業者数は著しく減少し、産業全体の将来が危ぶまれています。これを受けて、ミスミは次世代のものづくりを担う人材育成のため、教育機関向けに「meviy for education」を2023年からスタートしました。このプログラムでは、大学や短期大学、専門学校、高等学校に所属する学生団体を対象に、年間最大10万円分の部品購入に使える90%オフのクーポンを提供しています。全国の大学や高等専門学校の約3割がmeviyを利用していることからも、その普及が伺えます。

2023年度の参加団体の紹介



このプログラムに参加した団体は、火星探査ローバーの製作や、学生フォーミュラ、自動車技術会に参加するための車両製作、さらには海洋プラスチック問題に取り組む研究など、実に多様です。2023年度は27団体の学生たちが特にユニークな想いで活動を続けており、その中には「NHK学生ロボコン2024」で準優勝を果たした団体もあります。こうした活動を支援することで、参加団体はより創造的なものづくりにチャレンジしています。

参加者の声



参加した学生からは、「meviyを使うことで効率的に高精度なパーツが手に入った。特に、自己加工が難しい材料も利用できたため、設計の幅が広がった」という肯定的な声が多く寄せられています。東京大学の「RoboTech」チームは、「NHK学生ロボコン」に出場するロボット制作でmeviyを活用し、特に精度の高い部品調達を実現しました。静岡大学の「Shizuoka University Motors」も、学生フォーミュラの車両製作にmeviyを利用し、特に複雑な部品の設計が可能になったと感謝の声を上げています。

一方、国立鶴岡工業高等専門学校の「機械コース遠藤研究室」は海洋プラスチックの再生方法を研究しており、粉砕機の開発にmeviyを役立てています。彼らは価格表示が可視化されていることで、機械費の算出が容易になったと語っています。九州工業大学の「LRE」も、液体推進剤ロケットを開発するためにmeviyを利用し、設計データだけで部材を発注できる利点を最大限に活かしています。

ミスミの今後の展望



プログラムを運営するミスミは、製造業の技術者の高齢化による指導者不足を解消するため、今後も「meviy for education」を通じて学生への支援を続けていくとしています。彼らは、meviyを活用して設計の自由度を高め、トライ&エラーを繰り返すことで、次世代の製造業を支える人材を育成していくという強い意志を持っています。

「meviy」はただの調達プラットフォームではなく、未来のものづくりを支える可能性を秘めた重要なツールであることが、今回の取り組みを通じて明らかになりました。学生たちの情熱と創造力を後押しするこのプログラムが、今後どのような成果を生むのか、強く期待されます。


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