日本の労働生産性が過去最高水準に到達
2024年度における日本の名目労働生産性が、1時間あたり5,543円に達し、1994年度以降で最も高い記録を打ち立てました。これは日本生産性本部が発表した「日本の労働生産性の動向2025」に基づいています。特に、生成AIをはじめとしたデジタル技術の導入が、生産性向上の重要な要素として取り上げられています。
労働生産性の推移
2024年度の実質労働生産性上昇率は前年に比べて+0.2%となり、4年連続でプラス成長を維持しています。四半期ごとのデータに見ると、2024年第1四半期から2025年第2四半期まで、なんと6四半期連続でプラスの成長を記録。これは2000年以降で最も長い生産性上昇局面となっており、経済成長への期待を一層高めています。
人口減少と生産性向上
日本では人口減少が進行し、様々な業界で人手不足が深刻な問題となっています。このような状況において、生産性を向上させるためには、デジタル技術の活用が不可欠です。特に、生成AIが業務プロセスの効率化や業務負担の軽減、さらには新たなビジネスモデルの構築などに寄与することが期待されています。
賃上げの必要性
さらに、生産性の向上は賃上げにも直結します。物価上昇を上回る賃上げが実現すれば、働く人々の豊かさが増し、持続可能な経済社会が構築されるでしょう。この報告では、不安定な経済環境を打破するためにも、労働生産性の向上が今後ますます重要になると強調しています。
一人当たり生産性の上昇
また、2024年度の一人当たり名目労働生産性は907万円となりました。こちらも実質ベースでの上昇率が前年に対して+0.2%と4年連続でプラスを示していますが、上昇幅は依然として限定的な状態にあります。
経済成長と政策
日本生産性本部では、経済成長を実現し、国民全体の豊かさを増すための政策立案を行っています。持続可能な社会を目指し、労働生産性を引き上げる施策をこれからも展開していくでしょう。最後に、詳細なデータや分析結果は、日本生産性本部・生産性総合研究センターの公式サイトにて確認できます。
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