岡山大学のクライオ電顕
2025-04-08 06:22:51

岡山大学の最新技術を用いたクライオ電顕ワークショップの様子

岡山大学のクライオ電子顕微鏡ワークショップ



2025年の春、岡山大学では「第3回岡山大学地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)シナジーセッション」と題した特別なワークショップが行われました。会場は本学の津島キャンパスにある理学部本館で、80名以上が集まって、対面とオンラインのハイブリッド形式で進行されました。このワークショップは、新たに導入されたクライオ電子顕微鏡とクライオトモグラフィーに関連する研究分野の発展を促すことを目的としていました。

開会の挨拶とビジョン



開会にあたっては、那須保友学長のビデオメッセージが流されました。彼は2050年を視野に入れた長期ビジョンに基づき、先端的な研究施設の共用化や学術ネットワークの構築が、特に重要であると強調しました。機器の共用利用を通じて研究力を向上させることが、岡山大学、並びに日本全体のイノベーションを生む原動力となると話しました。

また、ワークショップでは、研究・イノベーション共創管理統括部の河本雅紀課長がこの事業に関する紹介を行い、技術職員と研究機器が連携して運用される「人機一体」の研究基盤が如何に重要であるかを解説しました。

クライオ電子顕微鏡の詳細な説明



さらに、異分野基礎科学研究所の沼本修孝准教授が登壇し、クライオ電子顕微鏡の具体的な用途とサポート体制についての説明がありました。特に、クライオ電子顕微鏡を用いることで可能になる新しい研究の地平線が広がることを示しました。

産学の研究者たちによる講演



続いて、5名の産学の研究者たちが登壇し、それぞれの研究成果を報告しました。名古屋大学の成田哲博准教授は「クライオ電子顕微鏡法の立ち位置とその可能性」についての講演を行い、クライオ電子顕微鏡が持つ将来的な展望を語りました。 九州大学の渡部聡准教授からは「亜鉛を介したタンパク質品質管理機構の分子基盤」が紹介され、この分野の研究がどのように進化しているかも明らかにされました。

また、東北大学の横山武司助教が「DARCメソッド」に関する講演を提供し、最新の技術による観察法について説明しました。薬学の分野では、塩野義製薬の陳正豪研究員が製薬企業におけるクライオ電子顕微鏡の活用について、その未来も交えた具体的な話をしました。そして、岡山大学の山田浩司研究教授が「新規タンパク質超分子複合体の解析」について、創薬の可能性を紐解く研究内容を発表しました。

質疑応答での活発な意見交換



講演後の質疑応答では、参加者たちが活発に意見を交わしました。特に、クライオ電子顕微鏡やその他の高度な研究機器の運用についての戦略やその活用方法について具体的な議論が行われ、より具体的な研究課題への理解が深まりました。

閉会の言葉と今後の展望



閉会の際には、研究・イノベーション共創機構の原田大作副機構長が閉会の挨拶を行い、岡山大学が持つ研究基盤の整備の重要性を再確認しました。岡山大学は、文部科学省の「J-PEAKS」事業において、その革新的な取り組みを進めています。

「新しい技術を導入するだけではなく、社会への影響を考えた研究が求められます」と、J-PEAKSの担当者である佐藤法仁副理事長はコメントしました。このプロジェクトを通じて岡山大学の変革と共に、地域社会との共創を大切にしていくと、今後の展望を語りました。

まとめ



岡山大学のクライオ電子顕微鏡ワークショップは、単なる技術の紹介に留まらず、日本全体の研究基盤強化や社会変革に資する重要なイベントであることが実証されました。これからも岡山大学は、地域と共に未来を切り開く研究大学として期待されています。


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