来年の不動産トレンドを探る
2025年12月17日、LIFULL HOME'Sが主催した『LIFULL HOME'S 2026年トレンド発表会』で、来年注目すべき5つのトレンドが発表されました。近年の住宅市場は、物件価格や賃料の高騰により、住まい選びの基準が大きく変化しています。そのことを踏まえ、トレンドワードが提案されました。
「卒・タワマン所有主義」
この言葉は、タワーマンションの購入が必ずしも所有のステータスではないことを示しています。日本では、タワーマンションが資産形成の象徴として長らく位置づけられてきましたが、近年その価格は急激に上昇しています。このため、一度購入したものの手放すことが増えてきました。これにより、満足のいく居住空間に住み替えする人が増加しています。特に、億を超える一戸建てや高級賃貸が注目を集め、個々の価値観に合った住まいを求める動きが見え始めています。
「こちくら郊外」
「こちくら郊外」は、郊外地域で快適な通勤と心地よい生活を求める考え方です。テレワークの普及により都心から郊外へ移り住む人が増加していますが、実際に郊外に住む場合は通勤の時間や質も重要になっています。特急や新幹線の利用ができるエリアで広さと自然環境を求める人たちが「こちくら郊外」を選ぶことで、生活の質と経済的な合理性を両立する」選択肢が広がっています。
「新築氷河期」
現在、首都圏での新築マンションの価格は高騰し、ビジネスパーソンの手の届かない存在となっています。ここで提案されたのが、築年数を妥協しても良質な管理のされた物件を選ぶことや、駅から少し離れたエリアを探索することです。また、長期ローンの活用も新築マンション購入の新たな選択肢として提案されています。
「0LDK」
「0LDK」とは、空間を仕切らず一つの大きな空間で生活するスタイルを指します。デッドスペースを排除し、広さと開放感を生み出すことが可能です。現在のマンション市場では、価格が高騰し面積が縮小する中で、こうした「0LDK」型の間取りが注目されています。可動間仕切りや家具を活用することで、ライフスタイルの変化にも対応できる柔軟さが魅力です。
「住まい探しもAI相談」
AI技術の進化が、不動産市場にも影響を与えています。特にコミュニケーションツールとしての生成AIが普及し、住まいに関する相談が簡単に行える未来が訪れつつあります。LIFULLも、「LIFULL AI」を活用し、個々人のニーズに合った情報を提供するサービスの展開を目指しています。これは、「情報のコンシェルジュ」としての新しい在り方を示しています。
まとめ
2026年の住宅市場は、多様なトレンドによって変化を遂げることが予想されています。これらのトレンドを理解することで、より良い住まい選びに役立てたいものですね。