クレサヴァ株式会社とTHE WHY HOW DO COMPANYが提携
新たな循環型社会への挑戦
東京都港区に本社を置くクレサヴァ株式会社と、新宿区のワイハウが、業務提携を発表しました。この提携は、IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)を用い、脱ポリエステルを現実のものとする和紙素材の開発や衣類由来の炭素資源の再生という新たな挑戦に向けています。
気候変動が世界的に重要な課題とされる昨今、両社は循環型社会の実現に貢献できる革新的なソリューションの推進を目指しています。クレサヴァは、和紙を素材にした独自の開発プロセスと、衣類をエネルギー資源として再生する技術を有しており、ワイハウはそのIoT技術で脱炭素化を後押しします。
提携の背景と目的
気候変動枠組条約(UNFCCC)やパリ協定の要望に応え、両社は温室効果ガスの排出削減と、実質的なゼロ状態を目指しています。クレサヴァの強みは、楮や雁皮の栽培から和紙製造までの一貫体制にあり、従来のファッション業界に新たな視点をもたらします。
また、衣類を炭化してコークスに変えることで、エネルギー資源として再利用可能にする技術は、従来の木材バイオマスに依存しない安定供給を実現します。このように、環境への配慮が求められる中、両社の提携は非常に意義深いものです。
具体的な取り組み
業務提携の下、以下のような取り組みが予定されています:
- - CO₂削減量、炭化量、循環量などの環境貢献度の可視化
- - 和紙素材の国際展開と伝統技術の復活
- - 衣類資源の安定したエネルギーへの転換モデルの実行
- - 消費者行動データと素材データの統合による新たな価値の創出
クレサヴァが拠点とする京都・南丹市美山では、素材開発や栽培、炭化技術まで地域で完結できる体制を整え、IoTやAIを基盤とした技術導入を推進する計画です。これは、実現性とスケーラビリティを兼ね備えたプロジェクトとして注目を集めています。
今後の展望
「技術 × 伝統素材 × 安定循環エネルギー × 社会インパクト」をテーマに、両社は革新的なビジネスモデルを模索し続けます。これにより、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しており、今後の取り組みには大きな期待が寄せられています。
クレサヴァは、「日本の生地」を世界に広めるとともに、衣類を単なる消費財ではなく価値ある資源として再評価することを目指しています。これからの時代、ファッションと環境問題の関わり方がどう変わっていくのか、目が離せません。