不正送金追跡の新たな時代を迎えた。「PangoLink」の検証結果
近年、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産が投資や送金手段として広く普及する一方で、その影には不正な資産流出や詐欺が影を落としています。特に、インターネットを利用した不正送金被害は年々増加しており、早急な対応が求められています。
株式会社GOODREIが開発した暗号資産追跡ツール「PangoLink」は、そうした状況に対応するために登場しました。最新の検証では、PangoLinkが流出した仮想通貨の送金先を特定する時間を約70%短縮できることが明らかになりました。ぜひその詳細をご紹介します。
仮想通貨追跡の必要性が高まる背景
2024年には、不正送金被害額が32億円に達すると報告されています。これにより、暗号資産交換業者名義の金融機関口座への不正送金も顕在化してきています。従来の資金追跡はブロックチェーンエクスプローラーによる手動調査が主流でしたが、その作業は専門知識と多大な時間が必要であり、特に複数のウォレットを経由した不正送金を特定することは非常に困難です。
このような背景を受け、GOODREIはPangoLinkの性能検証を実施。過去の流出事件をモデルケースにしながら、同ツールの分析効率や可視化の利点を明確にしました。
検証手順とその効果
検証は実際の仮想通貨流出案件を元に行われ、手動追跡とPangoLinkを用いた追跡の時間を比較しました。
1.
関連取引の抽出
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手動追跡: ブロックチェーンエクスプローラーを用いて目視確認。
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PangoLink: 日時と金額を指定し効率よくフィルタリング。
2.
取引の可視化
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手動追跡: 表計算ソフトでデータを整理。
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PangoLink: 自動的にグラフ化される。
3.
重要アドレスの選定と追跡
- 抽出された取引から重要なアドレスを選定し、さらなる追跡を繰り返す。これにより、調査の精度が向上します。
結果
検証の結果、PangoLinkは以下のように作業時間を短縮しました。
- - 取引の抽出: 手動43.8秒 → PangoLink31.7秒(27.6%短縮)
- - 取引の可視化: 手動4分56.2秒 → PangoLink1分17.5秒(73.8%短縮)
合計で約67.9%の時間短縮が実現しました。特に、資金の流れを可視化する部分での効果が非常に大きいことが示されました。これにより、迅速な初動対応やリソースの効率的な活用が期待されます。
PangoLinkの特長
PangoLinkは直感的な操作が可能な暗号資産追跡・分析ツールで、複数のブロックチェーンに対応した統一インターフェースを持っています。これにより、ユーザーは各暗号資産の仕様の違いを意識せず、簡単に取引を分析することができます。
大規模調査でのさらなる効果
今回の検証は特定のモデルケースに基づいていますが、実際の不正送金調査では、時として数千件から数万件にわたる取引が対象となります。手動追跡では作業が増えるほどに労力が増し、見落としやミスが生じやすくなります。PangoLinkはそのフィルタリング機能により、大規模な案件でも効率的な調査を可能にします。
まとめ
「PangoLink」は、暗号資産の追跡を効率化する今注目のツールです。GOODREIが提供するこの新しいツールによって、不正送金への対応が一層迅速化されることが期待されます。興味がある方はぜひ、より詳しい情報をチェックしてみてください。詳細は
GOODREIの公式サイトを訪問してご確認ください。