研究者支援の新たな拠点「LabBase Grant」がスタート
株式会社LabBase(本社:東京都港区)は、研究者の資金獲得を支援する新たなプロダクト「LabBase Grant」を発表しました。このサービスは、業界大手のクラシエ株式会社との共同プロジェクトとして、研究者に向けた新しい資金調達の機会を提供します。
研究者の課題を解決する新サービス
日本の研究環境においては、資金不足や煩雑な申請業務が深刻な問題とされています。そんな中、LabBaseが2022年に提供した助成金検索サービス「LabBase GrantSearch(β版)」が登場し、研究者は助成金情報を横断的に検索できるようになりました。しかし、さらに進化した「LabBase Grant」では、助成金の情報検索に加え、研究者が直接応募できる仕組みが導入されました。
これにより、研究者は煩雑な応募手続きをストレスなく行えるようになり、研究に注力できる環境が整います。特に今回のサービス展開は、同業界の大手であるクラシエとの提携が大きな話題です。
どのように機能するのか
LabBase Grantは、研究者が論文や特許情報をアップロードすることで、AIがその内容を要約し、さまざまなバックグラウンドを持つ人にも理解しやすくする機能を持っています。これによって、企業の担当者や助成金提供者が研究の内容を理解しやすくなり、スムーズに協力関係を築くことができます。
また、研究者は自身の研究を社会に実装するためのアイデアを構築しやすくなるため、助成金の活用が一層促進されるでしょう。特に、クラシエは「医食美・快適」という領域での価値創造に注力しており、研究者と共創することで新たなビジネスチャンスを生み出すことを目指しています。
クラシエとの連携
クラシエとの提携は、LabBase Grantの中でも特に注目すべき点です。クラシエは、研究者一人あたり年間約100万円をベースにした支援を行い、外部の研究者と積極的に共創を進める方針です。この支援を通じて、多様な分野の研究者との交流が生まれ、新たな事業の芽が育つことが期待されています。
株式会社LabBaseの代表取締役CEOである加茂倫明氏は、「私たちは研究者が研究に没頭しつつ、その成果を社会へと繋げるエコシステムを実現したいと考えています」と述べています。彼のビジョンは、LabBase Grantが研究資金獲得だけでなく、共同研究や事業化の機会を拡大することを示唆しています。
今後の展開
LabBase Grantは2025年10月より研究者の応募を開始し、12月以降に採択者への研究支援を行う予定です。また、今後も他の企業や財団とのパートナーシップを築き、より多くの研究者に資金獲得や社会実装の機会を提供する方針です。これにより、日本の研究者が新しい発見を社会に還元するための大きな一歩となります。
今後の展開に注目が集まる中、LabBase Grantは、研究と社会を繋ぐ架け橋となり、イノベーションを生み出す新たなプラットフォームとして期待されています。